クレジットカードのポイントをお金のかわりに使って「投資信託=ポイント運用」ができることをご存じですか?「投資には興味があるけれど、なんだか難しそう」「どんな銘柄を選べばいいかわからない」。…そんな方にも多くのメリットがある投資信託。
今回は「クレジットカードのポイントでおこなう投資信託」についてわかりやすく説明し、対応しているカードを紹介しましょう。またポイントでおこなう投資信託のメリットとデメリットも説明します。
この記事によって分かること
ポイントを「貯めて使う」以外に「貯めて増やす」選択肢が増えました
クレジットカードは、その利用額に応じてポイントが貯まります。そのカードがどれくらいお得かを判断するための指標が「還元率」です。たとえば100円の利用につき1ポイント(1円相当)が付与されれば「還元率1%のクレジットカード」ということです。
さて貯めたポイントの利用方法は、「商品への交換」「マイルや他のポイントへの交換」など「貯めて使う」でした。最近ポイント利用方法の選択肢に、「貯めて増やす=ポイント運用」が加わり、「クレジットカードのポイントを投資信託に運用」ができるようになりました。
これまで、ただ漠然とポイントを貯め、よい使い道が見つからない方もいたのではないでしょうか?必ずしも欲しい商品や希望する他のポイントへの交換ができるわけではありません。わざわざ高い還元率のカードを選んだとしても、ポイントを上手に使えなければ満足度も高くないでしょう。
しかし、ポイントでの投資は最小売買単位が小さいので、初心者でも気軽に投資ができます。とても簡単に、なおかつ気軽に投資の世界に足を踏み入れることができるのです。すでに投資をしている方にとっても「新たな資産形成の手段」として興味深いでしょう。
ただし現状では、貯めて増やせる「ポイント運用」ができるクレジットカードは限られています。投資信託できるカードとそのポイントを知っておきましょう。
ポイントならリスクを感じず投資信託ができる!
「貯めて増やせる(投資信託ができる)ポイント」は「永久不滅ポイント」や「楽天ポイント(楽天市場のポイント)」、「dポイント」などです。カードで投資信託を始めてみたい方は「永久不滅ポイントが貯まるクレジットカード」あるいは「楽天カード」、「ジャックスのインヴァストカード」「dカードまたはdポイントカード」を用意しましょう。
永久不滅ポイントを使って投資信託を行うには、セゾンカードやUCカードなど、永久不滅ポイントが貯まるカードを所有していればOK。すでに保有しているポイントを利用して、すぐに投資信託がスタートできます。なおジャックスでは「インヴァストカードの所有者」のみ、ポイントでの投資信託ができます。
この他、楽天ポイントをお持ちの方なら、楽天カードがなくても、保有ポイントで投資信託をはじめられるのです。つまり「楽天に会員登録して楽天市場などで買い物をした事はあるけれど、楽天カードは持っていない」方でも、ある程度の保有ポイントがあれば投資がスタートできるのです。
利用に必要なのは口座の開設のみ!
楽天ポイントで投資信託をはじめるならば「楽天証券の口座」を。インヴァストカードなら「トライオートETF口座」を開設してください。楽天ポイントで投資を行う場合、ポイントを保有していれば、必ずしも楽天カード会員である必要はありません。ただし「口座の開設」は事前に必要です。
少々面倒に思えるかもしれませんが、いずれの口座もネットから申し込め、トータルの作業自体は5分程度。口座の開設には個人情報・マイナンバーなどの提出が必要ですが、手続き自体はとてもシンプルです。
なお永久不滅ポイントでの投資とdポイント投資は、口座開設の必要がありません。口座を開設する必要がないので、本人確認書類提出の必要もありません。永久不滅ポイント投資には永久不滅ポイントが貯まるクレジットカードが必要ですが、dポイント投資はdカードがなくても。dアカウントと100ポイント以上のdポイント残高があれば投資できます。
100円以上1円単位で売買できる!楽天ポイントの投資信託
楽天ポイントは、楽天が提供するさまざまなサービスで共通して貯まる/使えるポイントです。たとえば国内最大級のネットショッピングサイト「楽天市場」の利用で、ポイントがもらえます。楽天ポイントを利用した投資は「100円(100ポイント)から」の少額からOK。100円以上1円単位の売買が可能です。投資信託の買付代金の全部だけでなく、その一部にだけ充てることもできるなど、使い勝手も良いです。
具体的な使い方としてはまず「楽天ポイントを楽天証券ポイントへ交換」します。次に「楽天側がそれを買い取る形で、投資信託の買付約定代金に充当」させます。なお特定の条件やキャンペーンで付与される「期間限定ポイント」は、投資に使えません。
先ほども説明したように「楽天ポイントの保有のみ」(楽天カードを持っていない方)でも、投資信託はできます。しかし、楽天ポイントは、楽天カードを持っていたほうが楽天ポイントは貯まりやすいのです。楽天カードは年会費無料でありながら「楽天市場の利用でポイント3倍(*2018年7月中旬時点)」という驚異的な還元率を実現しているのです。楽天市場で頻繁に買い物をする方ならば、持つべきカードと言えるでしょう。
貯まったポイントを自動で投資!インヴァストカードの投資信託
「投資すること」を指す”インヴァスト”の名を冠したユニークなカード。インヴァストカードは、国内初の「ポイント積立投資専用のクレジットカード」です。具体的には、カード利用で貯まるポイントが、そのまま自動で投資信託に運用されるのです。貯まったポイントは毎月トライオートETFの口座へ自動的にキャッシュバックされ、これがトライオートETFへ投資されます。その際「申し込みの手続きなどはいらない」のが大きな特徴です。そこがまさに「ポイント積立投資専用」の意味と言えるでしょう。
さてインヴァストカードの自動売買投資には、専用サービス「マネーハッチ」を使用します。運用スタイルは「バランス重視」「リスク重視」「リターン重視」の3つから選べるので、ご自身の考え方を投資に反映できるのです。以下、それぞれの運用スタイルの特徴について説明します。
バランス重視
…3つの中でもっとも安定性の高い投資法といえる「世界株ETF自動売買」をおこないます。「世界株ETF」とは、全世界の株式への分散投資を指しており、理屈上は、投資における究極のリスク分散方法とも言えるでしょう。
リスク重視
…過去20年で4倍もの価格上昇をみせた「米国・S&P500ETF自動売買」をおこないます。文字通り、3つの中ではリスクが高いものの、その分高いリターン(収益)を期待した運用法といえるでしょう。
リターン重視
…リスクを抑えつつも、ある程度のパフォーマンスも期待したい方向けに「日経225ETF自動売買」をおこないます。海外のETFよりも動きが停滞気味とされていますが、自動売買によるパフォーマンスも期待されます。
インヴァストカードの年会費は1,375円(税込)と少額で、初年度無料。前年に1度でも利用していれば翌年も年会費はかかりません。積立て投資のETF売買手数料も無料であり、還元率も「1.0%」を実現しています。
口座を作らなくても投資信託ができる永久不滅ポイント
クレジットカードの利用で付与されるポイントの多くには「有効期限」があります。つまりポイントを定期的にこまめに管理しないと、せっかく貯めたポイントを失効させてしまう恐れがあるのです。それに対して「永久不滅ポイント」ならば、時間の経過によって失効することがありません。
永久不滅ポイントは、投資顧問機関「マネックス・セゾン・バンガード投資顧問」が運用します。なお運用スタイルは、以下の2つから選べます。
アクティブコース
…運用益を積極的に狙っていくコースです。具体的には外国の株式や債券を中心に運用するので、年15.0%ほど変動する可能性があります。
バランスコース
…アクティブコースよりもリスクをとらず、安定性重視の運用を目指すコースです。具体的には日本国内の株式や債券を中心に運用するため、年3.0%ほどの変動可能性が見込まれています。
さて、運用中のポイントは、1ポイント単位で取り出すことができ、手数料も無料です。投資のスタートをはじめとするさまざまな操作はセゾンNetアンサーからすべてでき、利便性も抜群。なお投資のスタートに際して、証券会社の口座を作る必要はありません。
投資は100ポイントから可能です。永久不滅ポイントは、1,000円の利用ごとに1ポイント貯まるので、これからカードを申し込む場合は10万円利用することで、投資可能なポイントが貯まります。10万円と聞けば高額に思われるかもしれません。しかしスーパーやコンビニエンスストア、喫茶店などでのちょっとした支払いや、公共料金などの支払いにもカードを利用すれば、1〜2か月程度で貯まるでしょう。
ポイントそのものを投資する、dポイント投資
dポイント投資は、ポイントを換金せずに「ポイントそのもの」を投資するサービスです。必要なのは、dアカウントと100ポイント以上のdポイント残高だけ。dポイントを投資ポイントに交換し運用し、引出し時は投資ポイントをdポイントに交換します。
最低100ポイントから運用でき、100ポイント単位で追加できます。ただし運用できるdポイントは「通常ポイント」のみ。期間・用途限定ポイントは投資に使えません。
換金ならぬdポイントへ引出しは1ポイント単位。リアルタイムで交換でき手数料もかかりません。ロボアドバイザー(人工知能・AI)が投資を運用してくれるので、投資者はコースを選び、投資ポイントを預けるだけです。
dポイント投資のコースは2つ。債券よりも株式に比重を置いた「アクティブコース」と、株式よりもやや債券に比重を置いた「バランスコース」です。
アクティブコース
アクティブコースは収益を重視する方向けのコース。株式中心に運用します。収益が大きく上がる可能性がありますが、大きく下がる可能性もあります。
バランスコース
バランスコースはリスクをできるだけ抑えたい方向けのコース。株式と債券をバランスよく運用。やや債券に比重を置いています。
投資ポイントは無期限、引出しでdポイントの有効期限もリセット
dポイント投資は、dポイントを有効期限までに使うのを忘れてしまう方、あるいは使い道が見つからず失効してしまいがちな方にもオススメです。たとえば有効期限残り1か月のdポイントを投資ポイントに交換すれば無期限に。その後に投資ポイントをdポイントして引き出せば、dポイントの有効期限は引き出しから48か月後に延びます。
スマホ乗り換えやdカード解約後もdポイントは残る 慌てず投資に回そう
「docomoから格安SIMに乗り換えて、dカードも解約したいけれど、dポイントがいっぱい残っている。解約したらdポイントは消えちゃうよね?どうしよう、何かに使わなくちゃ乗り換えできない」
と悩んでいる方はいらっしゃいませんか?
docomoから格安SIMに乗り換えても、dカードを解約してもdポイントは残ります。慌てて使い切らずdポイントを運用ポイントに交換し運用してみてはいかがでしょうか?運用ポイントは無期限ポイントですから、残ったポイントの期限を気にせず、ゆっくりと使い道を考えられますね。
ポイントを使った投資にデメリットはある?
デメリットはポイントが減る場合があることです。
投資の原則は「リスクを取ること(あるいはヘッジすること)」と言えます。期待できるリターンが大きくなれば、リスクも大きくなるのが基本です。ポイント運用による投資は、投資信託という商品の性格上、リスクが分散されますから、運任せの個別銘柄の売買よりは安全です。さらに信用取引とは異なり、最悪の場合でも借金になることはありません。しかしながら運用に使った元のポイントが減る、いわゆる「元本割れ」の可能性があることはデメリットと言えるでしょう。
ポイントの投資は投資信託をはじめてみたい方や投資初心者にかなり向いている
ポイントの投資(ポイント運用)は「これから投資信託をはじめてみたい!」方や、投資初心者に向いているサービスです。まず投資に使用するのが「お金ではなくポイント」というところが利点。仮にポイントが減ったとしても、財布へのダメージが少ないのです。実は、クレジットカードのポイントは、放置して失効させる方も多くいます。きっと、身に覚えのある方もいらっしゃるでしょう。失効させるくらいならば、自動で運用してもらったほうがよいと思いませんか?
ポイントをムダにせず、場合によってはどんどん増やしてくれるのですから、夢がありますよね。ポイントの運用は、いわば「余剰資金の運用」です。もともと安全性が高い投資であり、さらにその資金を人工知能(AI)やプロが運用してくれるので、安心感も高いことでしょう。効率的で合理的。おまけに全自動の投資を、ほぼノーコストで始められるのですから、これから投資を始める方には、ラッキーかもしれませんね。
ポイント | 利用料 | 口座 | 投資方法 | |
投資信託ポイント買付サービス | 楽天ポイント | 無料 | 楽天証券口座 | 一般投資信託 |
インヴァストカードの投資信託 | インヴァストカードポイント | トライオートETF口座 | CFD投資 (差金決済取引) |
|
永久不滅ポイント運用 | 永久不滅ポイント | 不要 | ポイント疑似運用 | |
dポイント投資 | dポイント |
2017年10月12日 作成
2021年4月6日更新
「楽天カード」は会員数3,000万人超えの人気の年会費無料カード
楽天市場で一度でも買い物するなら必携のカード。
還元率はいつでもどこでも常時1%、楽天市場でポイント最大16.5倍も狙える楽天市場のスーパーポイントアッププログラムも実施中! 入会後にエントリーして利用するだけで、ポイントがもらえるキャンペーンも見逃せません。
カード会員数は3,000万人を突破。その人気は衰え知らずです。
皆さんは「ポイント還元率が高いから」「ポイントやキャッシュバックなどのキャンペーンが良かったので」「友人知人が使っているから」といった理由でカードを選ばれることが多いと思います。お得ばかりを追い求めてカードを作り続けるとポイントが分散して貯まりません。それは入口にフォーカスしているからです。
入口=どこで使うか、出口=カードになにを求めるか、決済金額=一年にどれくらい使うか。
この3つの要素が揃って、はじめて有効なクレジットカードを選ぶことができます。大事なことは最終的にクレジットカードに求めるものを明確にすることです。つまり出口を決めることから始まります。当サイトでは「出口から逆算して決済金額で最適化する」ことを提案します。
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