知恵を絞り、手間暇かけて貯めたマイル。
気がついたら有効期限が切れて失効していた、なんてことはありませんか?
また、ヨーロッパビジネスクラス往復を狙っていたものの、有効期限が迫ってきたため、国内やアジア往復旅行券で妥協した、なんて経験はないでしょうか
そこで、今日はマイラーにとって重要な要素の一つ、「有効期限」というテーマに取り組んでみたいと思います。
マイルの有効期限は、航空会社によって異なります。
中には有効期限の無いデルタ航空やユナイテッド航空、利用のたびに有効期限が延長される航空会社もありますが、多くの航空会社はマイルに期限を設けています。
例えばJALやANAは、どちらも積算月の36か月後の月末にマイルが失効してしまいます。
3年間の間にどれだけポイントを貯め、使えるかが、カギとなります。
この記事によって分かること
ポイントには有効期限がつきもの
マイルを獲得する方法は、いろいろありますが、ここでは大きく二つに分けます。
ひとつはフライトで貯めるマイル。もうひとつは、クレジットカードの決済で貯めるマイルです。
先ほどのANAとJALもフライトで得たマイルには、自動的に3年という期限が生まれてしまいます。
しかしクレジットカードによるマイル獲得では、ポイントをマイルに交換した時点から航空会社の有効期限が発生します。
つまり、もしクレジットカードのポイントに有効期限がなければ、できるだけポイントの状態で保管し、マイルが必要になった時、必要な分だけ移行して使うことでマイルの寿命を延長させることができます。
それでも有効期限はやってきます。
有効期限に追われないカードを作ること
これを実践するには、ポイントに有効期限がない、あるいはなくすことができるクレジットカードを選ぶことが大前提となります。
そのうえで、以下のポイントが判断材料になってきます。
1.マイルとの交換比率
2.マイルの交換先あなたが望む航空会社が含まれているか
3.マイル交換の際の最低単位、上限など
4.マイル交換手数料は必要か
5.年会費が見合っているか
それでは、実質ポイントの有効期限がないカードを紹介します。
JALやANAを含む40社ものマイルに交換できる
Marriott Bonvoyアメリカン・エキスプレス・カード(以下マリオットアメックス)で貯まるポイントは、航空会社40社のマイルに交換が可能です。
その中には、多くの人が貯めているJALマイルも含まれています。
JALはこういった交換プログラムにあまり参加してしないので、JALマイラーにとってはありがたい仕組みです。
これだけ多くの航空会社のマイルと交換できるということは、どのような価値があるのでしょうか。
たとえば、長い時間をかけて貯めてきたマイルの有効期限が迫ってきて、あと少しマイルがあれば航空券に換えられるという時、ポイントから必要な分だけマイルを移行すれば、期限切れでマイルを無駄にすることがなくなります。
特に複数の航空会社でマイレージを貯めている方にとってはマイルが分散してしまい、使うことなく有効期限が切れるなんてことが多いと思います。
また、その時々、行きたい場所に応じてその路線に強い航空会社のマイレージにポイント移行し、航空券を買うという使い方も可能です。
また、ある航空会社ではブラックアウトでチケットが取れなくても、別の航空会社で予約がとれるなんていうこともあります。
このように、マイル交換先が多いということは、使い勝手の良さにつながってきます。
マリオットアメックスはマイレージ交換比率が良い
いかに多くの航空会社のマイレージと交換できても、交換比率が悪ければ元も子もありません。
マリオットアメックスで貯まるポイント、Marriott Bonvoyポイントの良い点は、ほとんどの航空会社のマイルに3ポイント=1マイルという比率で交換できる点にあります。(100円につき3ポイント付与されるのでポイントが目減りするわけではありません)
さらに嬉しいことに、一度に60,000ポイントをマイルに交換すると20,000マイルにくわえ、5,000ポイントのボーナスマイルがもらえます。60,000ポイントをマイルに交換すると25,000マイルになり、還元率は1.25%です。
JALカードの還元率は1%ですから、マリオットアメックスはJALカードよりもJALマイルが貯まるカードといえます。
なお、交換比率が1:1でないのは、ニュージーランド航空200:1。
これらのマイレージに移行するのはレートが悪いので注意が必要です。
逆にユナイテッド航空は、3:1.1 と他の航空会社のマイルよりレートが良かったりします。
ポイントからマイルへの最小交換単位が小さい
ポイントをマイルに移行する際、最小移行単位があります。プリファードゲスト会員だと最小移行単位は7,500ポイントですが、マリオットアメックスに入会してゴールドエリート会員になると4,500ポイントと少なくて済みます。
通常の決済は100円で3ポイントなので、4,500ポイントは15万円決済で貯まるポイントです。
最少移行単位が少ないということは、細かく移動ができ、ポイントを無駄なく使える事になります。
なお、この最小移行単位以上であれば、1ポイント単位で移行することができ、使い勝手が非常に良いといえます。
移行手数料はかからない
マイルに移行するたびに手数料を取られていては、還元率が高くてもメリットが減ってしまいます。
マリオットアメックスの良いところは、マイルに変える際に手数料が掛からないということ。おかげでこまめにマイルを移行することができます。
移行上限は無いに等しい
ポイントをマイルに交換する場合、24時間の枠内に移行できるポイントに上限があります(239,999ポイント)。
現実的には、ボーナスがもらえるのが60,000ポイント毎なので、60,000ポイントボーナス15,000ポイントの計75,000ポイント25,000マイルが、1日に効率的に移行できるポイントとなります。
これだけ移行できればまず問題になりません。24時間を過ぎればまた移行できるので、制限を理解したうえで対応すれば、大きな制約にはならないですよね。
ちなみにソラチカカードのポイントをANAのマイルに移行する場合、毎月20,000ポイントが上限となっています。
ポイントは実質有効期限なし
ポイントの獲得や交換・移行がある限り、ポイントの有効期限は延長されていきます。だから、マリオットアメックスを毎月少しでも使い続けていれば、ポイントに実質有効期限はありません。
ここまで挙げてきたマイルへの交換しやすさなどと併せて考えると、このメリットで一気に使い勝手が広がり、マリオットアメックスをもつ意味が生まれてきます。
多くのマイレージプログラムには、有効期限が存在します。たとえば、JALやANAであれば、約3年。そのあとは、ANAコインに変えたりすることで期限の延命は図れますが、その際に価値が目減りしていってしまいます。
(例外として、ANAはダイヤモンド、JALはJGCプレミアかダイヤモンドステータスに認定されている間は、マイルの有効期限切れの心配はなくなります)
生活の中での支払いをマリオットアメックスに集約することで、ポイントで貯めておき、必要な時に必要な分だけ、必要な航空会社のマイルに交換すればいいのです。
まとめ
マリオットアメックスは、マイレージを管理するための冷凍庫のような役割を担ってくれるのです。使う直前まで冷凍保存しておき、使うタイミングで使いたい分だけ解凍する。そうすることで、長い期間をかけてマイルを貯めることができ、マイレージでヨーロッパビジネスクラスの旅なんてことが可能になります。
マリオットアメックスを1枚もつことで、様々なマイレージを無駄なく使うことが可能となります。
2017年7月20日 作成
2023年9月28日更新
皆さんは「ポイント還元率が高いから」「ポイントやキャッシュバックなどのキャンペーンが良かったので」「友人知人が使っているから」といった理由でカードを選ばれることが多いと思います。お得ばかりを追い求めてカードを作り続けるとたいていポイントが分散してしまいます。それは入口にフォーカスしているからです。
入口=どこで使うか、出口=カードになにを求めるか、決済金額=一年にどれくらい使うか。
この3つの要素が揃って、はじめて有効なクレジットカードを選ぶことができます。大事なことは最終的にクレジットカードに求めるものを明確にすることです。つまり出口を決めることから始まります。当サイトでは「出口から逆算して決済金額で最適化する」ことを提案します。
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