法人カードはポイントをマイルに移行できない……と思っている方もいるかと思います。
たしかに法人カードの多くはマイル移行サービスを行っていませんが例外はあります。
それはアメックスの法人カード「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド」とクレディセゾンのセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード」、そしてダイナースの法人カード「ダイナースクラブ ビジネスカード」です。
まずはアメックス・ビジネス・ゴールドとセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスを比較してみましょう。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード |
|
---|---|---|
年会費 | 22,000円(税込) | 36,300円(税込) |
追加カード会費 | 3,300円(税込)/枚 | 13,200円(税込)/枚 |
限度額 | 審査により個別に決定 | 審査により個別に決定 |
マイル還元率 | 1.125%(セゾンマイルクラブ加入) | 0.8~1% |
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールドは、法人カードでためたポイント(カード利用額100円ごとに1ポイント付与)を個人のマイレージ口座に移行できます。
換算レートはショッピング 100円=1ポイント=1マイル(※)。
追加会員のカードのポイントは基本会員のポイントに合算、他人へマイルを譲渡することはできませんが、外資系の航空会社に限れば貯めたマイルで家族以外が搭乗するエアチケットを発券することはできます。
つまり、法人カードで大量に貯めたマイルを、出張で使うのは当然のことながら、社員旅行で使うことも可能というわけです。
提携航空会社15社(2020年10月13日にJALとカンタス航空が加わりました)
アメックスのマイル移行先とアライアンス | ||
---|---|---|
アライアンス | 航空会社 | 移行完了までの所要日数 |
スターアライアンス | 全日空(ANAマイレージクラブ) | 通常5営業日以内 |
タイ国際航空(ロイヤルオーキッドプラス) | 通常5日以内 | |
シンガポール航空(クリスフライヤー) | 通常15日以内 | |
スカンジナビア航空(SAS ユーロボーナス) | 5営業日 | |
スカイチーム | デルタ航空(スカイマイル) | 通常同日中 |
エールフランス/KLM航空(フライングブルー) | 通常5日以内 | |
ヴァージン・アトランティック航空(フライングクラブ) | 通常同日中 | |
ワンワールド | 日本航空(JALマイレージバンク) | 通常同日中 |
キャセイパシフィック航空(アジア・マイル) | 通常同日中 | |
ブリティッシュ・エアウェイズ(エグゼクティブ・クラブ) | 通常5日以内 | |
フィンランド航空(フィンエアー・プラス) | 通常5日以内 | |
カタール航空(プリビレッジクラブ) | 通常3日以内 | |
カンタス航空(カンタス・フリークエントフライヤー) | 通常3営業日以内 | |
非加盟 | エティハド航空(エティハド ゲスト) | 通常5日以内 |
エミレーツ航空(エミレーツ・スカイワーズ) | 通常同日中 |
移行するにあたって、各航空会社のマイレージ・プログラムへの登録が必要です。
1,000ポイント=1,000マイル単位で移行するためにはメンバーシップ・リワード・プラス登録費(年間3,300円(税込))が必要。メンバーシップ・リワード・プラスに登録しない場合は2,000ポイント=1,000マイルです。ANAへのポイント移行には、メンバーシップ・リワードANAコースへの別途参加登録費が必要です。年間5,500円(税込)、2年目以降自動更新。年間移行上限は40,000ポイントです。
消耗品や経費などで月60万円ほど利用した場合、月に6,000ポイントが貯まります。
60万円×12ヶ月で年間利用金額は720万円で得られるポイントは72,000ポイント。
経費をカードで支払えば、このようにマイルがどんどん自然に貯まっていきます。
またアメックスビジネスゴールドカードはデポジットという、他社にはないサービスがあります。
カードに設定されている限度額を上回る買い物をする場合、枠を超える分の現金を先にアメックスの口座に振り込むことで、カードでの支払いが可能になります。(デポジットといいます)
もちろんこの場合でもポイントやマイルは付与されるので、高額な設備を購入する際には是非活用しましょう。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはJALマイルを貯める最強の一枚!
一方で、セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはJALマイルに特化するなら最強の一枚といえます。
セゾンマイルクラブに加入するとマイル還元率が1.125%と高いからです。
アメックスでは非常に移行レートの悪いJALマイルですから、JALをメインで乗る方ならセゾンプラチナが最適です。
年会費は22,000円(税込)のところ、初年度年会費無料です。
ダイナースクラブカードでもマイル貯まる!
ダイナースのマイル移行サービスを利用するには、ダイナースグローバルマイレージへの参加が必要です。
つまり、ダイナースでマイル移行したい場合はカードの年会費とは別に、グローバルマイレージ年間参加料 6,600円(税込)が別途必要です。
1年ごとに自動更新され、マイル移行の有無に関わらず年間参加料は毎年請求されます。
なお、ダイナースクラブ プレミアムカード会員については参加料無料です。
ダイナースクラブのマイル移行先5社の中から、好きなマイレージに移行できます。
アライアンス | 航空会社 | 移行レート |
---|---|---|
スターアライアンス | 全日空(ANAマイレージクラブ) | 1,000ポイント= 1,000マイル |
ユナイテッド航空(マイレージプラス) | 2,000ポイント= 1,000マイル | |
スカイチーム | 大韓航空(スカイパス) | |
デルタ航空(スカイマイル) | ||
ワンワールド | 日本航空(JALマイレージバンク) | 2,500ポイント= 1,000マイル |
以下はダイナースの移行先航空会社のアライアンス図です。
移行レートはANA以外は半減
- 「ANAマイレージクラブ」1,000ポイント= 1,000マイル
- 「デルタスカイマイル」「マイレージプラス」「スカイパス」2,000ポイント=1,000マイル
ANA以外の航空会社への移行のマイル還元率はJALが0.4%それ以外は0.5%になるので、これらのマイルに移行したい場合は他のカードを選んだ方がよさそうです(たとえばMarriott Bonvoyアメックス)。
移行マイル数には年間上限がある
- 「ANAマイレージクラブ」年間4万マイルまで(集計期間12/21~翌年12/20)
- 「デルタスカイマイル」14万マイルまで(集計期間2月1日~翌年1月31日)
- 「マイレージプラス」「スカイパス」12万マイルまで(集計期間2月1日~翌年1月31日)
- 「JALマイレージバンク」移行上限なし
ダイナースグローバルマイレージ対象外カード
ANAダイナースカード、JALダイナースカード、デルタ スカイマイル ダイナースクラブカード、MileagePlus ダイナースクラブファースト、MileagePlus ダイナースクラブカード、一部コーポレートカード、および付帯カード(家族カード、ビジネス・アカウントカード)では参加できません。
ANAはポイントからマイルへの以降。それ以外は提携航空会社のマイルが貯められます。
ビジネス・アカウントカードは対象外ですが、貯めたリワードポイントはダイナースクラブカード(個人カード)と合算可能です。
年間加算ポイントは無制限ですが、ANAマイレージクラブには年間(12/21~翌年12/20)4万マイルまでの加算制限があります。
移行期間は、ANAであれば一週間程度で処理が終わりますが、そのほかの航空会社の場合は2週間~1ヶ月半程度の時間がかかるのでご注意ください。
ダイナースクラブ ビジネスカードも、経営者向の便利なサービスやトラベル関連の特典でかなり充実した内容のカードです。
青色申告や決算書などをカードの利用履歴から簡単に作成できる会計ソフト「freee」の優待や、専門家に無料相談できる「プライベートアドバイザー」、ダイヤモンド経営者倶楽部の銀座ラウンジが利用できる「ビジネス・ラウンジ」など、仕事をスムーズにこなせるサービスがそろっています。
ダイナースクラブカード 個人カード作成後にビジネスアカウントカード作成
ダイナースクラブ ビジネスカードにするか、ダイナースクラブカード+ビジネスアカウントカードにするか、迷われるかと思いますが、ダイナースクラブ ビジネスカードを選ぶのは、従業員にカードを持たせたい場合です。
ビジネスアカウントカードは事業主・経営者の個人カードに、本人名義で一枚追加できるのみです。そこが大きな違いです。
2019年9月からダイヤモンド経営者倶楽部の銀座ラウンジもビジネスアカウントカードで利用できるようになったので、ビジネスカードのアドバンテージではなくなりました。
また、ビジネスアカウントカードは法人口座から引き落としでき、明細も別に送られるので、個人と法人でカードを使い分けたい場合に便利です。
プレミアムカードのインビテーションがもらえるのもダイナースクラブカードだけです。ビジネスカードは対象外です。
ですので、ダイナースクラブの最上位カードへの道を開きたい方は、必然的にダイナースクラブカード+ビジネスアカウントカードを選ぶことになります。
ダイナースクラブカードとセゾンプラチナ・ビジネス・アメックスを比較しました。
最後にアメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カードとダイナースクラブカードの比較表を掲載します。
アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード |
ダイナースクラブ ビジネスカード |
ダイナースクラブカード+ビジネスアカウントカード |
|
---|---|---|---|
年会費 | 36,300円(税込) | 27,500円(税込) | 24,200円+2,200円(税込) |
追加カード会費 | 13,200円(税込)/枚 | 無料・何枚でもOK | ビジネスアカウントカードは1枚 |
限度額 | 審査により個別に決定 | 利用金額に一律の制限なし | 利用金額に一律の制限なし |
2010年7月20日 作成
2024年3月11日更新
法人カード・ビジネスカード丸わかりガイド
マイルが貯まる法人カード / 設立間もない企業でも作れるカード / 秘書のように使えるコンシェルジュ付き など出張・接待に役立つ法人カードを徹底調査。
皆さんは「ポイント還元率が高いから」「ポイントやキャッシュバックなどのキャンペーンが良かったので」「友人知人が使っているから」といった理由でカードを選ばれることが多いと思います。お得ばかりを追い求めてカードを作り続けるとポイントが分散して貯まりません。それは入口にフォーカスしているからです。
入口=どこで使うか、出口=カードになにを求めるか、決済金額=一年にどれくらい使うか。
この3つの要素が揃って、はじめて有効なクレジットカードを選ぶことができます。大事なことは最終的にクレジットカードに求めるものを明確にすることです。つまり出口を決めることから始まります。当サイトでは「出口から逆算して決済金額で最適化する」ことを提案します。
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