Suicaは関西でもお得に使える

関西に住んでいる方にとってメジャーな電子マネーは「Suica」よりも、やっぱり「ICOCA」ですよね。

でも、はたしてモバイルICOCAがベストな選択なのでしょうか?

Suicaは「Suicaカード」と「モバイルSuica」があり、モバイルSuicaはSuicaアプリからスマートフォンにカード情報を取り入れ、Suicaカード同様に改札やお店のレジでかざして支払いができます。

Suicaカードがなくても、直接スマートフォンの中でモバイルSuicaを発行することも可能です。

モバイルSuicaは、スマートフォンの「Suicaアプリ」「Apple Pay(アップルペイ)」「Google Pay(グーグルペイ)」から新規発行ができます。

モバイルSuicaに対応したiPhone7以降の機種であれば「Apple Pay(アップルペイ)」に、Android 5.0以上のバージョンでFelica搭載のおサイフケータイ機能がついたスマートフォンは「Google Pay(グーグルペイ)」にSuicaを登録し使うことができます。

Apple Pay(アップルペイ)という名前のアプリは存在せず、iPhoneにある「Wallet」アプリからお手持ちのSuicaカードを追加または新規発行します。

「Suicaアプリ」は、iPhoneとAndroidスマホに対応しています。

iPhone Android
Suicaアプリ
Apple Pay(アップルペイ)
Google Pay(グーグルペイ)

全国でモバイルSuicaが使えることは知っていても、関西で使おうとは思わないかもしれませんね。

しかし実はSuicaは関西でも充分使える電子マネーなのです。

関西に住んでいる方が「Suica」と「ICOCA」のどちらを使ったほうがお得なのか?
こちらの記事では、2つの違いについて取り上げました。

「SuicaとICOCAの違いがそもそもよく分からない」という方にもわかりやすく解説しました。

モバイルSuicaを比較対象に入れないのはもったいないと思いますので、モバイルSuicaについても説明したいと思います。

Suicaカードは、ビューカードなどクレジットカードに付帯したタイプもあります。

Suicaカードを購入できるのは、JR東日本エリアに限定されるため、関西圏の方がSuicaを利用したい場合は、必然的にモバイルSuicaになります。

モバイルSuicaはスマホがあれば電車に乗れる

改札での利用においてSuicaが便利な最大の理由は「モバイルSuica(スマホ)で改札が通れる」という点です。

当たり前のことを言いましたが、ICカードと同じように、改札の読み取り部にスマホをかざすだけで支払いができます。

モバイルSuicaが使えるスマホさえあれば、電車に乗ったり買い物をすることができるので、ICカードを持ち歩く必要がなくなるということです。

スマホからチャージできる利便性バツグンなモバイルSuica

関西 Suicaチャージ

「Apple Pay」「Google Pay」「Suicaアプリ」に登録したモバイルSuicaをクレジットカードと紐づければ、「いつでもどこでもスマホからSuicaにチャージができる」ようになります。

Android搭載スマホも、「Google Pay」や「Suicaアプリ」からクレジットカードで簡単にSuicaへチャージができます。

Apple Payでは国際ブランドがVISAのカードはモバイルSuicaにチャージできませんが、Suicaアプリに決済用カードとして登録すればモバイルSuicaにチャージができます。

モバイルSuicaはスマホからチャージできるため、指定の場所まで行ってチャージをしたり、チャージのための現金を持ち歩く必要もなくなるわけです。

モバイルSuicaがあれば、電車に乗ったり買い物をする直前や、自宅などでも登録したカードでチャージが可能です。

電車でポイントを貯めやすいのはSuicaよりICOCA

乗車ポイントICOCA

しかし「実際に電車に乗ってポイントを貯める」ならば、ICOCAに軍配が上がります。

Suicaにも電車の乗車によるポイント付与サービスはありますが、JR東日本の在来線を利用した場合のみ対象になります。

また、ビューカードでSuicaチャージ設定をしておくとオートチャージもできますが、首都圏、仙台、新潟のSuicaエリアとPasmoエリアの自動改札機のみで、エリア外での乗車やSuicaでの買い物、バス利用時にはオートチャージできません。

つまり、関東圏外や対象エリア外では、乗車ポイントが付与されず、オートチャージも使えません。

一方「ICOCAポイントサービス」は、JR西日本のICOCAエリア内での電車の利用、一部のICOCA加盟店での電子マネー利用でポイントが貯まります。

貯まったポイントはICOCAにチャージして利用できます。

ICOCAはクレジットカードでのチャージは可能ですが、オートチャージには対応していません。

エリア外での乗車ではポイントが貯まらない点は、Suicaと共通しています。

ICOCAエリア内でSuicaやモバイルSuicaで乗車しても、乗車ポイントは貯まらず、オートチャージ機能も使えません。

電車に乗る機会が多く、ポイントを少しでも貯めたいというかたは、ICOCAの方がポイント還元分お得になる場合もあります。

ICOCAエリア内の乗車で、どれくらいICOCAにポイントが貯まるのか確認しておくと良いでしょう。

ICOCAポイントサービスを利用するためには、「ICOCA」は利用登録(無料)が必要ですが、「SMART ICOCA」は登録不要です。

SMART ICOCAは、チャージ場所は限られていますが、クレジットカードでチャージができるので、チャージ金額に応じてクレジットカードのポイントが付きます。

ただし、ICOCAへチャージはできてもポイント付与対象外のカードもありますのでご注意ください。

ビューカードでチャージしたSuicaを関西で使っても常に1.5%還元

Suicaへのチャージで還元率の高いカードとして、代表的なのは「ビューカード」です。

ビューカードはSuicaが便利に使えるJR東日本グループのクレジットカードです。

ビューカードから「Suicaへのオートチャージ」「モバイルSuica」へのチャージで「1.5%のポイント還元」が実現します。

しかしそれ以外では、ポイント還元率が0.5%となっています。

ビューカードの特典は、関西圏で利用できるものがほとんどありませんので、Suicaチャージ専用にするか、月数万円のSuica利用程度であれば、他の利用での還元率も高いリクルートカードの方が使い勝手がいいです。

ビューカードの中でも、ビックカメラSuicaカードは、モバイルSuicaへのチャージで1.5%ポイント還元、実質どこで利用してもポイント還元率1%です。

関東圏以外でビューカードを作るなら、実質年会費無料で使えるビックカメラSuicaカードがおすすめです。

ビックカメラSuicaカード

モバイルSuicaにできないこと

スマホからいつでもチャージができたり、カードを持ち歩く必要がなく便利なモバイルSuicaですが、できないこともあります。

きっぷが買えない

モバイルSuicaは、券売機できっぷを買うことができません。

カード型のICOCAやSuicaは、ICカード対応の券売機できっぷを買うことができます。

ひとりで電車に乗る場合は、モバイルSuicaにチャージしておけば改札が通れるので問題ありませんが、子どものきっぷなどを購入する場合は、現金か交通系ICカードが必要になります。

また、モバイルSuicaは小児運賃に対応していないため、利用できるのは12歳以上(小学生除く)となっています。

12歳以上でクレジットカードが持てない子どもは「EASYモバイルSuica」が利用でき、Suicaが使えるコンビニやセブン銀行ATMから現金チャージできます。

「EASYモバイルSuica」は、本人名義のクレジットカードを登録することで「モバイルSuica」として使えるようになります。

一部のバスで使えない

関西エリアのバスで、一部Suicaが使えない場合があります。

Suicaが使える場合、モバイルSuicaも同じように使えます。

Suica ICOCA
大阪市営バス
南海バス
水間鉄道
神戸市交通局
岡山電気軌道バス
下津井電鉄バス
神戸交通振興
中鉄バス
両備バス
山陽バス ×
伊丹市交通局 ×

2020年1月現在

カードがいらないモバイルSuicaが便利

  モバイルSuica
デポジット(預かり金)
乗車ポイント
関西圏でのオートチャージ
スマホ手動チャージ
アプリ残高確認
チャージでポイント 貯められる
(チャージするカードによって還元率は変わる)
ポイントの使い道 Suicaに再チャージ
一日のチャージ上限 20,000円
月のチャージ上限

モバイルSuicaは、カードを持ち歩く必要がなく、スマホからいつでも残高確認やチャージができる点がメリットといえます。

関西エリアでSuicaが使えないバスを利用される方や、電車の利用でポイントを貯めたい方は、ICOCAが必要となるでしょう。

Suicaでバスに乗れたり、電車での利用ポイントは重視しないのであれば、モバイルSuicaだけで足りるのではないでしょうか。

さて、結論です。

両者ともにメリット・デメリットがあるので、それぞれいいとこ取りで使い分けするのもあり、どちらかに絞るのもありです。

基本還元率 Suica・ICOCAチャージ還元率
リクルートカード 1.2% 1.2%
ビューカード※ 0.5% 1.5%(Suicaのみ)

※ビューカードの中でも「ビックカメラSuica」は、基本還元率1%(JRE POINT0.5%+ビックポイント0.5%)

  • 券売機でチャージするのが面倒な方でiPhoneを利用している方 → スマホでチャージできるSuica
  • 列車利用ポイントも獲得し、Suicaの1.5%還元も欲しい方 → SuicaとICOCAの併用

後者はICOCA圏内の電車に乗るときはICOCAを利用し、それ以外のコンビニや他の店でのお買い物にはモバイルSuicaを使えば、無駄なくポイントを獲得できます。

なお、Suicaのチャージに使うクレジットカード(ビューカード)は、前年1年間でのクレジット利用があれば年会費無料になる「ビックカメラSuica」が人気です。

ビックカメラSuicaカード

2017年8月10日 作成
2024年3月2日更新


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