RevolutとTransferWiseデビットカード、どちらを選ぶべき?

RevolutとWise(旧TransferWise)デビットカードは、ともに英国発の事前チャージ式カードです。Revolutは、チャレンジャーバンクによるVISAブランドのカード、Wiseデビットカードはフィンテック企業によるMasterCardブランドのカードです。

2つのカードの最大のメリットは、格安で外国に送金ができる点にあります。

スマートフォンひとつで送金できますので、外国への出張や留学、仕事で転勤をしている家族がいる方や仕事先の外国企業に送金する必要がある方、ショッピングなどで簡単に送金がしたいという方でも気軽に始めることができるサービスです。

Revolutは30種類以上の通貨が手数料無料で送金可能

Revolutの送金は月に750,000円まで両替手数料無料です。これを超える場合には0.5%の手数料が必要です。

また、平日は限度額以内であれば両替手数料が無料ですが、休日は利用する通貨や銀行によって両替手数料が発生します。

平日(ロンドン時間の月曜~金曜)に両替を行う場合

Revolutで外国に送金する場合、30種類以上の通貨で、基本的に手数料無料で送金できます。送金先は、海外のRevolutユーザー、海外のローカル銀行口座が可能です。

【Revolutユーザー間の送金】

  • 送金手数料は無料
  • 月に750,000円を超える額は0.5%の手数料

【海外の銀行口座への送金】

  • 月に1回まで無料
  • それ以上は手数料が必要

【常に1%の手数料がかかる通貨】

  • タイバーツ(THB)
  • ウクライナフリヴニャ(UAH)

週末(ロンドン時間の土日)に両替を行う場合

変動をさける目的で既定の固定レートが使用されます。また、全種類の通貨で手数料が1%プラスされます。常に1%の手数料がかかるタイバーツとウクライナフリヴィニャは2%となります。

送金完了までは5日以内

スマートフォンアプリ上から5分程度の入力作業で送金申し込みができますが、実際に送金受付から送金完了までは通貨により、5日以内となります。また、Revolutの口座に保持することができない通貨の場合、実質両替手数料分が上乗せとなります。

Revolutのチャージはデビットカードが必要

Revolutのサービスをすべて利用するためには、デビットカードからのチャージが必要です。デビットカード以外からのチャージ残高は、ショッピングには利用できますが、外国への送金や海外ATMでの引き出しには利用できません

日本国内発行のクレジットカードおよびプリペイドカード、Kyashアプリ(Kyash VISAカード)からもチャージができます。Revolutにポイントプログラムはありませんが、KyashアプリからRevolutにチャージすることでKyashに最大1%のポイントが付与されます。

Wiseは50種類以上の通貨を保有し、70か国以上へ送金可能

Wiseデビットカードで外国に送金する場合、Wiseのマルチカレンシー口座(電子マネー口座)に入金をすることで外国に送金ができます。マルチカレンシー口座では50種類以上の通貨を保有し、70か国以上に送金できます。

Wiseデビットカードの両替レート

Wiseデビットカードの両替レートは、ロイターのリアルタイム為替レートから売買レートの中間であるミッドマーケットレートが適用されています。

ショッピングの際に海外取引手数料はかかりません。1日に両替できる回数は個人アカウントでは24時間で最大15回までです。

Wiseのマルチカレンシー口座へ送金

送金手数料が無料

Wise以外の銀行口座へ送金

送金手数料が必要

送金手数料は、事前にWiseサイトにて確認できます。また、送金に必要な日数および手数料は送金前にサイト上で確認できます。

Wiseデビットカードへのチャージは銀行振込も可能

Wiseデビットカードへのチャージは、デビットカードまたは銀行振り込みになります。チャージ手数料は変動手数料となり、チャージ前にサイト上で確認できます。

送金できる国(通貨)の比較

Revolutで送金できる国(通貨)

  1. AED(アラブ首長国連邦)
  2. AUD(オーストラリア)
  3. BGN(ブルガリア)
  4. BOB(ボリビア)
  5. CHF(スイス)
  6. CAD(カナダ)
  7. COP(コロンビア)
  8. CRC(コスタリカ)
  9. CZK(チェコ)
  10. DKK(デンマーク)
  11. EGP(エジプト)
  12. EUR(ユーロ)
  13. GBD(イギリス)
  14. GTQ(グアテマラ)
  15. HKD(香港)
  16. HRK(クロアチア)
  17. HUF(ハンガリー)
  18. ILS(イスラエル)
  19. ISK(アイスランド)
  20. JPY(日本)
  21. MAD(マダガスカル)
  22. MXN(メキシコ)
  23. NOK(ノルウェー)
  24. NPR(ネパール)
  25. NZD(ニュージーランド)
  26. PEN(ペルー)
  27. PLN(ポーランド)
  28. QAR(カタール)
  29. RON(ルーマニア)
  30. RSD(セルビア)
  31. SAR(サウジアラビア)
  32. SEK(スウェーデン)
  33. SGD(シンガポール)
  34. THB(タイ)
  35. TRY(トルコ)
  36. USD(アメリカ)
  37. ZAR(南アフリカ)

ただし、下記の通り一部送金できない国や通貨があります。

  1. アメリカドル建てのキュラソー
  2. ジャージー
  3. ジョージア
  4. バルバドス
  5. マレーシア
  6. モナコ
  7. インド
  8. インドネシア
  9. フィリピン
  10. マレーシア国内以外のインドルピー
  11. インドネシアルピア
  12. フィリピンペソ
  13. マレーシアリンギット建ての送金

Wiseデビットカードで送金できる国(通貨)

【国際送金が可能】

  1. AED(アラブ首長国連邦)
  2. AUD(オーストラリア)
  3. BGN(ブルガリア)
  4. BRL(ブラジル)
  5. CAD(カナダ)
  6. CHF(スイス)
  7. CZK(チェコ
  8. DKK(デンマーク)
  9. EUR(ユーロ)
  10. GBD(英国)
  11. HKD(香港)
  12. HRK(クロアチア)
  13. HUF(ハンガリー)
  14. IDR(インドネシア)
  15. INR(インド)
  16. JPY(日本)
  17. MYR(マレーシア)
  18. NOK(ノルウェー)
  19. NZD(ニュージーランド)
  20. PLN(ポーランド)
  21. RON(ルーマニア)
  22. TRY(トルコ)
  23. SEK(スウェーデン)
  24. SGD(シンガポール)
  25. USD(米国)

【国内送金が可能】送金先としての送金のみ

  1. ARS(アルゼンチン)
  2. BDT(バングラデシュ)
  3. BWP(ボツワナ)
  4. CLP(チリ)
  5. CNY(中国)
  6. COP(コロンビア)
  7. CRC(コスタリカ)
  8. EGP(エジプト)
  9. FJD(フィジー)
  10. GEL(ジョージア)
  11. GHS(ガーナ)
  12. ILS(イスラエル)
  13. KES(ケニア)
  14. KRW(韓国)
  15. LKR(スリランカ)
  16. MAD(モロッコ)
  17. MXN(メキシコ)
  18. NPR(ネパール)
  19. PHP(フィリピン)
  20. PKR(パキスタン)
  21. THB(タイ)
  22. UAH(ウクライナ)
  23. UYU(ウルグアイ)
  24. VND(ベトナム)
  25. ZAR(南アフリカ)
  26. ZMW(ザンビア)

海外ATMからの出金限度額・手数料 比較

Revolut

Revolutには、スタンダード会員とプレミアム会員があります。

スタンダード会員は入会金および月会費無料で、最初にカードの送料が必要です。

月に750,000円まで無料で両替ができ、海外ATMで月に25,000円まで無料で引き出すことができます。

プレミアム会員は月会費980円(税込)で3種類から選べる送料無料のリアルカード、通貨両替の限度額なし、海外ATMで月に50,000円まで無料引出し、ワンタイムバーチャルカードの発行、空港ラウンジの利用、優先カスタマーサポートなどの特典があります。

Wise

Wiseデビットカードを利用して海外ATMから現金を引き出す場合、日本で発行したカードでは月に2回まで無料で海外ATMで現地通貨を引き出すことができます。

無料引き出しの上限額はWiseアプリのアカウントから確認できます。ご利用になるATMによっては独自の手数料や両替手数料等が必要となる場合がありますので、無料で引出しを希望される場合、ATMの画面上での手数料の最終確認が大切です。

RevolutとWiseを利用するメリット・デメリット

Revolutのメリット

  • 無料会員でも1か月に750,000円まで無料で両替ができる
  • デビットカードからのチャージに手数料がかからない

Revolutのデメリット

  • デビットカードからのチャージ以外は外国への送金や海外ATMでの引き出しができない
  • 外国の銀行への送金に時間がかかる
  • マルチカレンシー口座の通貨数が少ない

 Revolut(レボリュート)

Wiseデビットカードのメリット

  • 日本在住でも外国の銀行口座(アメリカ、イギリス、オーストラリア、トルコ、ニュージーランド、ポーランド、EU)を持てる
  • 外国の銀行への送金が早い
  • マルチカレンシー口座の通貨数が多い

 Wise(ワイズ)

Wiseのデメリット

  • 格安に設定されているとはいえ、両替手数料や外国の銀行への送金手数料が必要

RevolutとWiseどちらを選ぶべきか

手数料を確認する

RevolutとWiseデビットカードを選ぶ際に最初に確認すべきことは、利用したい外貨が少ない手数料で利用できるのはどちらかを確認することです。

アメリカドルやユーロのようにメジャーな外貨であればほかのポイントから選ぶことができますが、マイナーな外貨の場合、片方しか利用できない場合もあります。

デビットカードでチャージ

Revolutはデビットカードからのチャージしか外貨送金等に使うことができないので、デビットカードの利用が必要となります。

もしデビットカードをお持ちではなく、作る予定もない場合には、銀行振込でも利用することができるWiseデビットカードがおすすめです。

上記の2点をクリアしている場合、両替手数料が限度額まで無料になるRevolutを選ぶのもいいですし、日本在住でも海外の銀行口座をもてるWiseデビットカードを選ぶのもいいと思います。

送金や海外ATMでの引き出しなど、希望の利用方法に合わせて手数料の少ない方を選ぶことをおすすめします。


2021年4月21日 作成
2022年4月2日更新


メルマガ皆さんは「ポイント還元率が高いから」「ポイントやキャッシュバックなどのキャンペーンが良かったので」「友人知人が使っているから」といった理由でカードを選ばれることが多いと思います。お得ばかりを追い求めてカードを作り続けるとたいていポイントが分散してしまいます。それは入口にフォーカスしているからです。

入口=どこで使うか、出口=カードになにを求めるか、決済金額=一年にどれくらい使うか。
この3つの要素が揃って、はじめて有効なクレジットカードを選ぶことができます。大事なことは最終的にクレジットカードに求めるものを明確にすることです。つまり出口を決めることから始まります。当サイトでは「出口から逆算して決済金額で最適化する」ことを提案します。

ポイ活しないで大量にポイントを貯める秘訣はメルマガで・・・

今週の人気記事TOP10

Comments

専門家に聞いたここだけの話

  • 世界初のクレジットカード。その歴史を紐解く <クレジットカード温故知新>
  • キャッシュレス決済を推進するためにはユーザーのメリットより加盟店のメリットを考えるべき
  • Money20/20のPayment Raceから見えた世界のキャッシュレス決済の姿
  • 1回払いは手数料がかからないのにポイントがもらえるのはなぜ?

特徴・機能別クレジットカード