クレジットカードはサイン不要へと向かっています。サインパネルレス(署名欄なし)のカードが増えています。

エポスカードのサインパネルがなくなった

 
新デザインのエポスゴールドカードが届いたので、すかさず裏面にサインをしようと思ったのですが、

「あれっ、書く場所がない!」
 
そう、署名欄(サインパネル)が無いのです。
 
「署名欄のない物理カード」は日本初ではないでしょうか。(米国はApple Cardがある)

エポスカードは、2021年4月15日のデザイン刷新の際に、カードの裏面から署名欄(サインパネル)を取り除いたのです。

Q.カード裏面に署名欄がありませんが、利用できますか?
カードの署名欄がなくても国内外のVisa加盟店でご利用いただけます。

もし、サインレシートに署名を求められた場合は、ご署名(お名前をご記入)ください。

新しいエポスカード|クレジットカードはエポスカード

FAQ(よくある質問とその回答)には、「署名を求められた場合は、ご署名ください」とあります。当然のことながら、署名欄が無いのでサインの照合はできません。

これにより、サインそのものが有名無実化しました。もし不正利用があった場合、サインレシートにある署名はなんらかの証拠になるとは思いますが、決済の場での不正防止効果はなくなりました。なにを書いてもいいのですから。

同様にクレディセゾンが発行するクレジットカードでも署名欄廃止の動きがありました。

SAISON CARD Digitalは国内初のナンバーレスカードとしてカード情報(クレジットカード番号、有効 期限、セキュリティコード)を表裏ともに一切表示しないプラスチックカードを展開しておりますが、このたび、よりシンプルなカードを目指してご署名欄がないカードを発行することにいたしました。

以下のカードにつきましては、2021年10月19日(火)以降に発行する新規/再発行/更新カードよりご署名欄が廃止となります。なお、SAISON PEARL AMERICAN EXPRESS ®CARD Digitalにつきましては12月を予定しております。

お買物の際、伝票(レシート)にサインを求められた場合は通常通りサインいただければ問題ございません。カード裏面の署名の有無で、盗難・紛失時の不正使用に対する補償の有無に違いはございませんので安心してご利用ください。

<ご署名欄廃止カード>
・SAISON Card Digital(2021年10月19日(火)以降発行分より)
・SAISON PEARL AMERICAN EXPRESS ®CARD Digital(2021年12月予定)

SAISON CARD Digitalプラスチックカード裏面のご署名欄廃止について

三井住友カードもナンバーレスシリーズのサインパネルレスカードの発行を開始しました。

三井住友カードナンバーレスシリーズのサインパネルレスカードの発行を開始しました!|お客さまの声に|会社案内|クレジットカードの三井住友カード株式会社(2023年2月9日発表)

対象カード名称/th>

ブランド前 開始時期
三井住友カード(NL) Visa 2022年11月14日(月)新規入会受付分より
三井住友カード(NL) Mastercard 2022年12月21日(水)新規入会受付分より
三井住友カード ゴールド(NL) Visa/Mastercard
三井住友カード プラチナプリファード Visa

※三井住友カード プラチナプリファードは、カードデザイン(NL)をご希望の場合のみ“サインパネルレス”の対象となります。

署名欄は磁気ストライプで決済したときに会員本人であることを確認するためにあります。

しかし昨今では端末のICカード対応が進み、ICチップによる認証(Chip and PIN チップ・アンド・ピン)が主流になり、暗証番号入力により本人確認がなされます。

暗証番号を入力した場合はサイン不要です。サインの代わりが暗証番号になります。(海外ではPIN入力したのにサインを求められることはありました)

コンタクトレス決済の小額決済(フロアリミット)においては、暗証番号(PIN)入力が省略され、サインをするという場面も大幅に減少しました。

実際にはサインをしても、裏面のサインパネルと照合することは決済の現場で行われないことがほとんどなので、事実上、有名無実化していたともいえます。

Mastercard が磁気ストライプを段階的に廃止すると発表しているので、いずれサインの必要性がなくなり、カード決済でサインする行為そのものが、過去のものになるでしょう。

しかしながら署名欄があるうちは、カードが届いたらすぐにサインを書くことを強くおすすめします。なぜなら不正利用されたときに補償が受けられなくなる可能性があるからです。

インプリンターが使われなくなっても、エンボス加工(凹凸処理)は根強く残っています。
 
磁気ストライプが残っている間は、署名欄は消せないと思っていたのですが、どうやら違うようです。
 
ICチップ対応の端末が行き渡り、買い物の際にサインを求められることは非常に少なくなりました。
 
サインを求められる場合でも、裏面を確認されることはほとんどなく、有名無実化しているのが現状です。

サインを照合しないのであれば、サインパネルはいらないですからね。
 
サインに不正利用の抑止効果はあるとはいえ、小額決済はほぼサインレスであり、署名欄をなくすのは現実に即した対応と言えなくもありません。
 
国際的にはサイン不要になっています。
 
アメリカン・エキスプレスは2018年4月に、クレジットカード決済時のサイン記入を、全世界で廃止すると表明しています。
 
不正防止策の向上によって、サインの必要性が低下したというのがその理由です。
 
本人確認は暗証番号のほか、スマホによる顔認証、指紋認証も使われます。
 
本人確認の手段として、サインはあまり機能していません。慣習として残っているだけ、つまり形骸化しています。
 
サインを確認するよう徹底されている店で、裏面にサインが無いことに気づいたときのリアクションが見たいですね。
 
エンボスやホログラムと同様、クレジットカードのサインも役目を終えつつあるようです。
 

2021年11月4日 作成
2024年7月20日更新


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