さまざまなサービスが付帯されているクレジットカード。なかでも、高級店でリーズナブルに食事が楽しめるとして好評を得ているのが、ダイニングサービスです。
ダイニングサービスと一口で言っても、その内容は大きく異なります。
そこで本記事では、主なダイニングサービスの種類や内容を詳しく紹介し、比較していきます。
基本的なサービススペックと注意点
クレジットカードに付帯する主なダイニングサービスとしては、次のようなものが挙げられます。
- 招待日和
- プラチナ・グルメセレクション
- プラチナ・グルメクーポン
- ダイナースクラブ エグセクティブダイニング
- JCB グルメ・ベネフィット
これらのサービスに共通する点として、同じレストランは原則として半年に1回までしか利用できないことが挙げられます。
また、利用にあたっては事前予約が必要で、メニューも指定されているコース料理のみとなっています。
さらに注意しておきたいポイントとして、利用不可の日程がそれぞれ設定されています。
ゴールデンウィークや年末年始など、繁忙期は利用できない可能性が高いのであらかじめ確認しておきましょう。
割引はコース料理の代金のみ適用され、さらに飲み物代やサービス料などは別途必要です。
表示されているコース代金のみで支払を済ませられるわけではないことを理解しておきましょう。
ダイニングサービスを徹底比較!
招待日和について
「招待日和」は、株式会社フィールドプランニングによって運営されているダイニングサービスです。
個人会員は入会金無料・年会費33,000円(税込)、法人会員は入会金無料・年会費39,600円(税込)です。
クレジットカードに付帯する招待日和は以下の4種類があります。
- セゾンプレミアムレストラン by招待日和(2021年11月1日より正式サービス開始)
- Mastercard Taste of Premium ダイニング by 招待日和
- ゴールド・ダイニング by 招待日和
- 2 for 1 ダイニング by 招待日和
いずれも国内外約250店舗の対象レストランを2名以上で所定のコースを予約すれば1名分のコース料理代金が無料になります。
コースはあらかじめ決められており、専用ウェブサイトで3営業日前(土日祝日は除く)までに予約が必要です。
また、「4月1日から9月30日」と「10月1日から翌年3月31日まで」の2つの期間が用意されており、同一レストランで上記サービス(1名のコース料理代金無料)が受けられるのは、期間内に1回までとなっています。
セゾンプレミアムレストラン by招待日和
セゾンプラチナ・アメリカン・エキスプレス・カード会員は本会員・ファミリーカード会員ともに利用可能です。
「セゾンプレミアムレストラン by招待日和」専用ページから会員登録が必要です。Netアンサーへログインし、「カード限定」の専用ページから利用できます。
2023年11月1日より、セゾン プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードでもセゾンプレミアムレストラン by招待日和が利用可能になります。
Mastercard Taste of Premium ダイニング by 招待日和
マスタカードのランクがチタン以上の場合、特別優待として「Mastercard Taste of Premium」が付帯します。
そのサービスの1つとして「ダイニング by 招待日和」が設定されています。
「ダイニング by 招待日和」は、1か月あたり2回までの利用に限られます。
「Mastercard Taste of Premium」が付帯するカードの例
- ジャックスカードプラチナ
- オリコカード・ザ・プラチナ
- ラグジュアリーカード
- TRUST CLUBカード(同 プラチナマスターカード、ワールドカード、ワールドエリートカード)
- オリコ EX Gold for Biz
年会費が高額なカードばかりではなく、「TRUST CLUBプラチナマスターカード」は年会費3,300円、「オリコ EX Gold for Biz」は年会費2,200円で、お得にサービスを活用できます。
TRUST CLUB プラチナマスターカードは、年会費わずか3,300円(税込)のプラチナカード。家族カードとETCカードも無料です。
高級レストラン優待の他、出張や旅行に利用できる手荷物宅配無料のサービスなどが利用できます。
EX Gold for Bizは、年会費は初年度無料、2年目以降は年会費わずか2,200円(税込)のゴールドビジネスカード。
個人事業主向けの「S」と法人代表者向けの「M」の2タイプがあります。
2 for 1 ダイニング by 招待日和 ‐グリーン・オファーズ‐
厳選された国内約100のレストランで所定のコースメニューを2名以上で予約すると、1名分のコース料理代が無料になるサービスです。
オンライン・サービスにログイン後、会員専用ページ「2 for 1 ダイニング by 招待日和 -グリーン・オファーズ-」 (外部サイト)で予約を行います。
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カードの基本カード会員のみ登録、利用が可能です。家族カード会員は利用できません。
ご利用回数は1店舗ごとに、半年に1回です。A期間(4月1日~9月30日)、B期間(10月1日~3月31日)、それぞれの期間に1店舗あたり1回まで利用できます。
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カードの特典としては、2023年6月1日からサービス開始になりました。
アメリカン・エキスプレス・グリーン・カードは、月会費 1,100 円(税込)家族カード月会費 550 円(税込)です。
ゴールド・ダイニング by 招待日和
「アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の会員専用のダイニングサービス。
国内外約250店舗のレストランにて、所定のコースメニューを2名以上で予約すると1名分のコース料理代が無料となるサービスです。
他のサービスと同様に同じレストランでの利用は半年に1回となっています。
2回目以降はコース料理代金が無料にならないものの、「リピーター優待」としてウェルカムドリンクやプレゼントなどを用意しているお店もあります。
予約はオンライン・サービスにログイン後、専用ウェブサイトで行います。
アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カードの基本カード会員のみ登録、利用が可能です。家族カード会員は利用できません。
2 for 1 ダイニング by 招待日和
「アメリカン・エキスプレス プラチナ・カード」(センチュリオンも含む)の会員向けサービスです。
紹介されている全掲載レストランを、半年間で1度ずつ1名分のコース料理が無料になるサービスを利用できます。
「ゴールド・ダイニング by 招待日和」との大きな違いは、シンガポールとハワイに対象レストランがあることです。
プラチナ・カード専用ウェブサイト「プラチナ・ウェブ」にログインし、特典紹介ページから「2 for 1ダイニングby招待日和」ウェブサイトにアクセスして予約を行います。
なお、アメリカン・エキスプレス「プラチナ・カード」にはコンシェルジュサービスが付帯していますが、「2 for 1 ダイニング by 招待日和」の予約はコンシェルジェ経由ではなく、専用のウェブサイトで行ってください。
プラチナ・グルメセレクション
「プラチナ・グルメセレクション」も、招待日和と同様、株式会社フィールドプランニングによって運営されています。
対象レストランの所定メニューを2名以上で利用した場合に、1名分のコース料理代金が無料となるダイニングサービスです。
「4月1日から9月30日」と「10月1日から翌年3月31日まで」の2つの期間が用意されており、同一レストランで上記サービス(1名のコース料理代金無料)が受けられるのは、期間内に1回までとなっています。
もちろん、サービス無しで再訪することは可能で、その場合、店舗によってはウェルカムドリンクやプレゼントなどの「リピーター特典」を受けることができます。
電話予約だけでなくWeb予約も受け付けていますが、いずれも3営業日前までの予約が必要です。
また席のみの予約はできず、コース指定が必須です。
対象店舗は会員でなくともプラチナ・グルメセレクションの専用サイトで確認することができるので、これからカードを発行したいと考えている方は利用したいお店があるかチェックしてみましょう。
対象となるクレジットカード
- 三菱UFJカード・プラチナ・アメリカン・エキスプレス®・カード
- 三菱UFJカード・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
- 三菱UFJニコス株式会社が発行するプラチナの提携カード
- 三菱UFJニコス株式会社のフランチャイジー各社が発行するプラチナのカード
ダイナースクラブ エグゼクティブダイニング
エグゼクティブ ダイニングは、ダイナースクラブのカードを保有する会員に向けたダイニングサービス。
対象レストランを2名以上の利用することで対象レストランの所定コース料金の1名分が無料になる「通常プラン」のほか、他のダイニングサービスにはない「グループ特別プラン」が設定されていることが特徴です。
「グループ特別プラン」とは、会員を含む6名以上で所定のコース料理をご利用した場合に、2名分のコース料金が無料になるプランです。
グループや家族での食事の際に使い勝手の良いサービスですが、キャンセルなどで人数が5名様以下になった場合は1名分のみ無料となってしまうので注意しましょう。
また、「グループ特別プラン」を設定していない店舗もあるので、利用を検討している方は事前にエグゼクティブ ダイニング Webサイトでチェックしておくとよいでしょう。
なかには、8名以上に限り2名分無料とする店舗もあります。
予約方法は、希望の店舗・コースを選び、リザベーションデスクへ電話、またはダイナースクラブ公式アプリからの申し込みとなっています。
電話での申し込みは、ご利用日の3日前までに、ただし土・日や店舗の休業日の関係で予約の手配に時間がかかる場合もあるので、利用希望日の1週間前までの連絡が推奨されます。
オンラインでの申し込みは、ダイナースクラブ公式アプリから利用日の5日前までに、お急ぎの場合はお電話で申し込みを行ってください。本会員および家族会員が利用できます。
ダイナースクラブ プレミアムカード会員は、ダイナースクラブの全会員が利用可能な優待店舗が256店のほかに、プレミアムカード限定の優待店舗90店多く利用できます。
JCBグルメ・ベネフィット
JCBのハイステータスカード「JAL・JCBプラチナカード」「JCBプラチナ」「JCBザ・クラス」の会員が対象となるダイニングサービスです。
対象レストランを2名以上の利用することで対象レストランの所定コース料金の1名分が無料になります。
「4月1日から9月30日」と「10月1日から翌年3月31日まで」の2つの期間が設けられており、同一レストランで上記サービス(1名のコース料理代金無料)が受けられるのは、期間内に1回までです。
なお、「JCBグルメ・ベネフィット」の場合、「月に2回まで」といった合計回数の制限はありません。
また、「招待日和」が3営業日前までの予約が必要なのに対し、3日前までに予約すればサービスを利用できます。
利用の流れとしては、まずパンフレットから行きたいレストランを選び、プラチナ・コンシェルジュデスク(グルメ・ベネフィット専用)から
電話で予約。そして会計時に前述のJCBカードで支払うだけです。
また他の優待との併用はできず、予約は電話のみでWebからはできないので注意が必要です。
プラチナ・グルメクーポン
企業の福利厚生をサポートする事業を行う株式会社ベネフィットワンが運営しているダイニングサービスです。
東京・大阪を中心に約110店舗のレストランで2名以上のコース料理を利用した場合、会員1名分が無料になります。
対象カードは、「三井住友カード プラチナ」と「エポスプラチナカード」です。
会員には半年ごとにクーポンが郵送され、期間中各店舗1回限りサービスの適用を受けることができます。
予約は電話または専用Webサイト(PC・スマートフォン対応)経由で行い、最大4か月先まで予約することが可能です。
終了したサービス
【終了】JCBダイニング30
JCBの高ランクカード「JCBゴールド ザ・プレミア」「JAL・JCBプラチナカード」「JCBプラチナ」「JCBザ・クラス」の会員が対象となるダイニングサービスです。
本サービスは2021年3月31日をもって提供終了になりました。
ここまで紹介してきたサービスとは仕組みが異なり、対象店舗を利用すると飲食代またはコース料金が名前の通り30%割引となるサービスでした。
【終了】JCB クラス・ダイニング
JCBの最高峰カード「JCBザ・クラス」の会員のみが対象となるダイニングサービスとして存在していましたが、2019年3月末をもってサービスを終了しました。
【終了】アメックス・プラチナ ダイニング・アクセス
アメリカン・エキスプレス発行のプラチナランク以上のカードに付帯していたサービスです。
対象の20〜30店舗のレストランで、所定のメニューを2名以上で利用した場合に、1名分のコース料理代金が無料になります。
営業日にかかわらず、直前でも席が空いていれば予約可能で、利用回数の制限もないなど使い勝手の良いサービスでしたが、2018年7月31日で終了しました。
2021年7月現在、アメックス・プラチナ ダイニング・アクセスに代わるサービスとして「2 for 1 ダイニング by 招待日和」が運営されています。
【結論】どのカードを選んだらいい?
ここまで紹介してきたダイニングサービスを活用するメリットは、お店を選ぶときに「ハズレがない」ことが挙げられます。
いずれのサービスでも高級店や名店が選定されている上に、指定されたコースも普段から提供されているメニューのため、いわゆる「クーポン向けの手抜き料理」のようなものが出てくることもありません。
ビジネスでの会食や大切なかたとの記念日などに利用される方も多いようです。
ダイニングサービスを目的にカードを作ろうとしている場合、「実際に活用しようとしたら、近くに対象店舗がなかった」ということのないよう、選定時に住んでいるエリアの対象店舗について入念に調べておく必要があります。
サービスによっては首都圏エリアに偏っているものもありますので、注意しましょう。
自宅近くに対象店舗がない場合でも、旅行中に予約を取って利用することも可能です。
また「TRUST CLUB プラチナマスターカード」と「JCBプラチナ」というように、サービスの異なる複数カードを使い分けることで、選べるお店を増やすこともできます。
1枚のカードでいろいろなレストランを楽しみたい方は、対象店舗数の多い「ダイナースクラブ エグセクティブダイニング」。
年会費を抑えてダイニングサービスを利用したい方は、前述の「TRUST CLUBプラチナマスターカード」や「オリコ EX Gold for Biz」を選んで、「Mastercard Taste of Premium ダイニング by 招待日和」を楽しみましょう。
本記事が動画になりました
人気YouTubeチャンネル「山田のレゾンデートル」さんで本記事を動画にしていただきました。ぜひこちらもご覧ください。
2020年1月16日 作成
2024年11月23日更新
信頼とステータスのブランド、ダイナースクラブカード
対象レストランで会員を含む2名様以上で所定のコース料理をご利用いただくと1名様分の料金が無料になるエグゼクティブ ダイニング / 空港ラウンジサービス / 国内海外旅行保険最高1億円
皆さんは「ポイント還元率が高いから」「ポイントやキャッシュバックなどのキャンペーンが良かったので」「友人知人が使っているから」といった理由でカードを選ばれることが多いと思います。お得ばかりを追い求めてカードを作り続けるとポイントが分散して貯まりません。それは入口にフォーカスしているからです。
入口=どこで使うか、出口=カードになにを求めるか、決済金額=一年にどれくらい使うか。
この3つの要素が揃って、はじめて有効なクレジットカードを選ぶことができます。大事なことは最終的にクレジットカードに求めるものを明確にすることです。つまり出口を決めることから始まります。当サイトでは「出口から逆算して決済金額で最適化する」ことを提案します。
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