アメリカン・エキスプレスが中小企業経営者や個人事業主向けの 「アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード」を刷新し、2025年3月4日より新規の申し込み受付を開始した。

アメリカン・エキスプレスの法人向けカードの事業とその軌跡

アメリカン・エキスプレス(以下、アメックス)は、法人向けビジネスの成長と今後の戦略について発表した。

アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc. 日本代表/社長の須藤 靖洋氏は、175年の歴史を持つ同社が、現在では法人事業も個人向け事業と同等の規模に拡大していることを強調した。

175年の歴史と日本市場での展開

1850年にニューヨークで創業したアメックスは、当初は運送業としてスタートしたが、時代の変化に合わせて事業を発展させてきた。今年、創業175周年を迎えた同社は、信頼(トラスト)、セキュリティ(安全性)、サービスという3つの価値を創業以来守り続けている。

日本市場は1917年に横浜で開業し、当時はアメリカ人を支援する旅行業から始まった。その後、1980年にはカード発行事業体を設立し、ゴールド・カードの発行を開始。1985年にはコーポレート・カード、2003年にはビジネス・ゴールド・カードを発行し、法人向け決済市場での展開を本格化させた。

法人向け事業の成長とアメックスの強み

須藤氏は、アメックスが「個人向けカードのイメージが強い一方で、現在では法人向け事業もほぼ同じ規模に成長している」と述べた。特に自身が2016年まで法人事業部門を担当していた経験を振り返りながら、ビジネスカードの開発や企業間決済の導入拡大に尽力してきたことを紹介した。


アメックスの法人事業の成長を支えているのは、同社独自のビジネスモデルにある。カード発行だけでなく、加盟店開拓も一体で行うことで、B2B決済の拡大を推進してきた。

例えば、カード利用者であるビジネスオーナーのニーズをヒアリングし、決済を受け入れる業界を拡大することで、取引先の多様化を図っている。また、加盟店側にもターゲットとする顧客層を分析し、リーチを支援する役割も果たしている。

多様な業種への展開と今後の戦略

アメックスの法人向けサービスは、建設業、農業、IT、医療といった幅広い業種で活用されている。

これらの分野では、企業間取引の効率化やキャッシュフロー管理の改善が求められており、アメックスの法人カードがそのニーズに応えているという。

今後の展開について須藤氏は、「ビジネスゴールドカードが新たに生まれ変わって、いろいろなビジネスを刷新する」と述べた。

具体的な施策については明言しなかったが、より多くの業種や企業が利用しやすい仕組みを整え、法人向け決済市場での影響力を拡大していく考えだ。

長い歴史と独自のビジネスモデルを強みとするアメックスは、今後も法人向け決済の普及を加速させ、企業の経営を支援する存在としての役割を果たしていく、と述べた。

刷新したビジネス・ゴールド・カード

アメリカン・エキスプレスは、法人向け決済の新たなソリューションとして「ビジネスゴールドカード」のリニューアルを発表した。

アメリカン・エキスプレス・インターナショナルのカード事業部門コマーシャルプロダクト副社長・加納 伸昭氏は、新たなカードの概要と強化された特典について説明し、「ビジネスオーナーの成長を後押しするパートナーとしての役割を果たしたい」と語った。

中小企業・個人事業主向けカードの進化

アメックスは20年以上にわたり、中小企業経営者や個人事業主向けのビジネスカードを提供してきた。

現在は、基本機能を重視した「ビジネス・グリーン・カード」、プレミアムサービスを備えた「ビジネス・プラチナ・カード」、そして今回刷新された「ビジネス・ゴールド・カード」の3種類が用意されている。

今回のリニューアルでは、特に「さらなる成長を加速させるビジネスオーナー」をターゲットとし、業務効率化や経費管理のサポートを目的とした特典を強化した。

国内市場におけるデジタル化の進展や人手不足の課題を背景に、企業の生産性向上を支援するためのサービスが充実している。

新しい「ビジネスゴールドカード」の主な特典

1.追加カードの無料発行(最大99枚)で経費管理を効率化

新たに、最大99枚までの追加カードを無料で発行できるようになった。従来は役員向けが中心だったが、新カードでは従業員向けに発行することで、経費の一元管理がしやすくなる。利用限度額の設定機能や、会計ソフトとのデータ連携も強化され、キャッシュフロー管理の効率化が図られる。

2.ポイントプログラムの拡充

アメックスの「メンバーシップ・リワード」プログラムが、ビジネス決済においてさらに活用しやすくなった。法人経費の増加に対応し、カード決済によって貯めたポイントを経費の支払いに充当できるようになり、実質的なコスト削減が可能となる。

また、年会費3,300円(税込)の「メンバーシップ・リワード・プラス」に加入すると、建設業・農業・飲食業・美容業などビジネスの仕入れなどにおいて約20の対象加盟店でのカード利用時に、高いポイント交換レートが適用される。さらに、新規入会者はこのプログラムを初年度無料で利用できる。

3.「ビジネス・フリー・ステイ・ギフト」で無料宿泊特典

東急が提供する宿泊サブスクリプション「TsugiTsugi」と提携し、年間のカード利用額に応じて最大2泊分の無料宿泊をプレゼントする特典を新たに導入。

全国300以上の対象ホテルから選択可能で、出張費の削減や社員の福利厚生にも活用できる。従業員や取引先に贈ることもできる。

4.ビジネスマッチングイベントの強化

法人カード会員向けに「ビジネスマッチングプログラム」を提供し、オンライン・対面イベントを通じて新たなビジネスパートナーとの出会いを支援している。

2023年に開始したこのプログラムにはすでに15,000社以上が参加しており、2025年以降は全国各地で大規模な対面イベントを強化する方針だ。

法人向け決済市場での競争力を強化

加納氏は、「新しいビジネスゴールドカードは、経費管理の簡素化や出張費の節約、ビジネスパートナーの開拓など、経営者の実務に寄り添う機能を強化した」と述べた。

年会費は49,500円(税込)で、特典を最大限活用することで実質的なコスト削減が可能となる。アメックスは今後も法人向け決済市場での競争力を高め、ビジネスオーナーの成長を支援するパートナーとしての役割を強化していく。

ビジネスオーナーを取り巻く潮流と成長に向けた環境づくり


日本金融経済研究所 代表理事/大阪公立大学 客員准教授 経済アナリスト/著作家 馬渕 磨理子氏

中小企業の生産性向上と経営戦略──ビジネスカードの活用が鍵に

日本の99.7%を占める中小企業は、日本経済の屋台骨とも言える存在だ。しかし、近年は物価高、人手不足、賃上げ対応、後継者不足といった課題が重なり、かつてない圧力にさらされている。

こうした現状を踏まえ、日本金融経済研究所代表理事であり大阪公立大学客員准教授の馬淵真理子氏は、経営者が本来の役割に集中し、事業成長を実現するための戦略として 「ビジネスカードの活用」 を提案した。

経営環境の変化と求められる対応

2023年には33年ぶりとなる高水準の賃上げが行われ、企業は物価上昇に対応しながら人材確保と生産性向上を図る必要に迫られている。しかし、多くの中小企業は限られた人員と資金の中で経営を行っており、資金繰りの厳しさから投資余力が乏しくなっているのが現状だ。

「これまでのデフレ時代に根付いたコストカット志向では、もはや現在の環境を乗り越えることは難しい。今こそ 本業の収益力を高める ことが求められている」と馬淵氏は指摘する。

経営者が本来の役割に集中するために

経営者が経営に集中するためには、業務の整理と分担が不可欠だ。しかし、多くの企業では日々の業務に追われ、重要な経営判断に十分な時間を割けていないのが実情である。

馬淵氏は、「優れた経営者は、重要な業務にリソースを集中させることで企業を成長させてきた」と述べた。経営の効率化と負担軽減のための具体策の一つとして、 ビジネスカードの活用 が有効であるという。

ビジネスカード活用のメリット

ビジネスカードの導入は、単なる決済手段としてだけでなく、経費管理の効率化やキャッシュフローの改善といった多くの利点をもたらす。

BtoB決済のキャッシュレス化とDXの推進

企業間取引のキャッシュレス化は、業務効率を向上させる重要な要素だ。しかし、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の調査によると、日本企業の7割以上がいまだに請求書の郵送やFAXによるやり取りを行っている。特に中小企業ほど紙ベースの取引が多く、デジタル化の遅れが顕著だ。

政府もBtoB決済のキャッシュレス化を推進しており、 消費税のインボイス制度 や 電子帳簿保存法の改正 に加え、 2026年末には紙の約束手形・小切手が廃止 される予定である。これを機に、企業もデジタル化を進めるべきだ。

経費管理の負担削減とキャッシュフローの最適化

ビジネスカードを活用することで、従業員の立替精算を減らし、会計処理を一元化できる。さらに、利用データが自動で会計ソフトと連携できるカードも多く、経費処理の手間を大幅に削減できる。

また、カードの支払期日を活用することで キャッシュフローを調整 し、資金繰りを最適化することも可能となる。

ポイントの活用

カード利用によって貯まるポイントを経費支払いに充当できるため、実質的なコスト削減につながる。特に、建設業・飲食業・美容業界などでは、大量の仕入れが発生するため、 カード決済を活用すれば経費削減効果が大きい。

福利厚生の活用

一部のビジネスカードには、無料宿泊特典や空港ラウンジサービスなどの付帯特典がある。こうした特典を活用すれば、出張費の節約や従業員の福利厚生の充実につなげることができる。

今後のビジネスカード選びのポイント

馬淵氏は、「経営者は自身のビジネスに最適なカードを選ぶことが重要」と述べ、以下の4つの観点を挙げた。

  • 自社の業務に適したサービスを提供しているか
  • 年会費と特典・サービスのバランスが取れているか
  • ポイント還元率や追加カードの発行枚数は適切か
  • 世界シェア率の高い国際ブランドか

「経営者は、カードの導入を単なる決済手段ではなく 戦略的投資 として考えるべき」とし、業務の効率化を図ることで 生産性向上と競争力強化 に貢献できるとした。

変化の時代を生き抜く経営戦略

激しく変化する経済環境の中で、中小企業の経営者は 「本業に集中するための時間とリソースを確保する」 ことが求められる。そのためには、 デジタル化・キャッシュレス化の活用を積極的に進め、業務効率を向上させることが不可欠 だ。

馬淵氏は、「賃上げの負担が大きい時代だからこそ、経営の効率化を通じて 生産性向上を実現することが重要 であり、ビジネスカードの活用がその一助となる」とまとめた。

変化の激しい時代を生き抜くためには、戦略的思考を持ち、経営の最適化を図ることが必要不可欠だ。企業の持続的成長のために、 経営者がいかに本業に集中できる環境を整えるか──その答えの一つとして、ビジネスカードの活用が大きな鍵を握っている。

起業と経営の挑戦、ビジネスの成長における経理業務の効率化

経営とスポーツの共通点、ビジネスカードの活用術とは

元プロサッカー選手であり現在はヘルスケアベンチャー「AuB株式会社」の代表取締役を務める鈴木啓太氏を迎え、アメリカン・エキスプレスの日本代表社長・須藤靖洋氏とのトークセッションを開催。経営とスポーツの共通点、事業成長の課題、そしてビジネスカードの活用について語られた。

アスリートから経営者へ──腸内細菌研究に挑む

鈴木氏は2015年にプロサッカー選手を引退後、アスリートの腸内細菌研究に基づいた事業を立ち上げた。現在、AuBは腸活やコンディショニングに関連するプロダクトの開発を行い、創業10期目を迎えている。従業員数は正社員13名、業務委託を含めると30名弱の規模へと成長した。

「スポーツを通じて人々を幸せにする、喜んでもらうことは大きな価値ですが、それだけではなく、アスリートの持つ身体データを活用すれば、社会に大きく貢献できるのではないかと考えました。腸内細菌という未開拓の分野に挑戦することで、より多くの人々の健康を支えたいと思ったんです」と、事業立ち上げの背景を語った。

経営とサッカーの共通点──チームプレーの重要性

経営とサッカーには多くの共通点があると鈴木氏は語る。

「サッカーと同じで、経営も一人ではできません。ピッチには攻める人、守る人がいて、企業にも営業や管理部門があります。監督やコーチのように、会社にはマネジメント層がいて、スタッフも含めた全員の協力が必要です。組織として機能することで、初めてビジョンが実現できるのです」と、スポーツとビジネスの類似性を強調した。

現在は、事業成長に向けて従業員数を増やしながらも、自らも現場業務をこなし、経営の両面に関わるフェーズにあるという。「企業の成長とともに、経理や管理業務の負担も増えてきている」と、スタートアップならではの課題を明かした。

経理業務の負担とビジネスカードの活用

経理業務に関して鈴木氏は、「経営に集中したいのに、経理業務に時間を取られてしまう」と苦悩を語った。

「組織が成長するにつれ、キャッシュフローの管理も重要になります。しかし、経理の知識がない中で事務処理に追われていると、本来やるべき経営判断に時間を割けなくなってしまいます」

この課題に対し、アメックスのビジネスカードが有効な解決策となると加納氏(アメリカン・エキスプレス コマーシャルプロダクト副社長)は語る。

「ビジネスカードは、経費精算の簡素化や自動化に貢献します。特に、プライベートとビジネスの支出を明確に分けられることで、経理業務の負担を大きく削減できるのが特徴です。さらに、法人カードを活用すれば、支払いのタイミングを調整できるため、資金繰りにも役立ちます」と鈴木氏。

新しい「ビジネス・ゴールド・カード」の魅力

今回発表された新しい「ビジネス・ゴールド・カード」には、経営者の負担軽減に貢献する特典が多数追加されている。その中で、鈴木氏が特に注目したのは「ビジネス・フリー・ステイ・ギフト」と「追加カードの発行」だ。

出張費削減に役立つ「ビジネス・フリー・ステイ・ギフト」

「出張が多いので、この宿泊特典は非常に魅力的です。最大年間2泊分の無料宿泊が得られるというのは大きなメリットですね」と、鈴木氏はビジネス出張のコスト削減に期待を寄せた。

また、従業員向けの福利厚生としても活用できる点に気づき、「社員にインセンティブとして提供するのも良いですね。モチベーション向上にもつながると思います」と評価した。

従業員向け「追加カード」で経費管理を一元化

新たに最大99枚まで追加カードが無料で発行可能となり、経費管理の効率化が図れる。

「従業員にカードを持たせることで、立替精算の手間が省けるのは非常に助かります。経費を一元化し、管理の透明性を向上させることで、業務の効率化につながるでしょう」と、経営者としての実感を述べた。

経営の核心は「信頼関係の構築」

ビジネスの成長において、鈴木氏が最も重視しているのは「従業員との信頼関係」だという。

「企業は組織であり、人の集まりです。社員がどのような環境で仕事をするか、どうやって一緒に成長していけるかを考えることが、組織のカルチャーを育むうえで不可欠です。メンタルやモチベーションを醸成しながら、スキルアップを促し、良い企業文化を築くことが、事業の成長につながると考えています」

加納氏も、「多くの経営者が社員との関係性を重視しており、福利厚生や経費管理の最適化が組織づくりに大きく貢献する」と共感を示した。

「経営者は時間を投資すべき」──未来の挑戦者へメッセージ

最後に、鈴木氏はこれから挑戦する経営者に向けてエールを送った。

「経営者は、事業を成長させるために時間をどう使うかが重要です。業務の効率化を進め、本来の経営に集中することで、さらなる成長が可能になります。アメックスのビジネス・ゴールド・カードの特典を活用しながら、共に新たなチャレンジを続けて成長していければと思います」

加納氏も「アメックスは、鈴木氏のような挑戦を続ける経営者をサポートし、ビジネスの成功を後押ししていきたい」と語り、セッションを締めくくった。

ビジネス成長のカギは経営の効率化

今回の対談では、経営とスポーツの共通点や、スタートアップの課題、ビジネスカードの活用による業務効率化が議論された。アメックスの新しい「ビジネス・ゴールド・カード」は、経営者の負担を軽減し、企業の成長を支援する強力なツールとなるだろう。

アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード記者発表会は虎ノ門ヒルズ 森タワー51階のアンダーズ東京 TOKYOスタジオで開催された。現場からは以上です。


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