クレジットカードに付帯されている特典の中に、「ショッピング保険」という保険がふくまれている場合があります。
これはカードによって呼び名が異なり、「ショッピングプロテクション」、「ショッピングガード保険」、「動産総合保険」、「お買い物安心保険」などと呼ばれたりもします。
この保険はその名の通り、カード決済で購入した商品を補償してくれる保険です。
カード会社が定めた一定の期間内に、購入した商品が盗難、紛失、破損などのトラブルにあったさいにお金を返却してくれます。
年会費が無料の一般カードなどではあまり付帯されていないこのショッピング保険ですが、ゴールドカードなどにはだいたい100万円~300万円ほどのショッピング保険が付帯されています。
ただ、この補償はあくまで保険の付帯されているカードで決済することが条件なので、他カードで決済しても保険対象にはなりません。
なので、もし海外などでショッピングをしている時に高額な商品を買う機会があれば、なるべく保険のあるカードなどで買い物をしましょう。
また保険の適用に関して、「リボ払いで購入した商品に限る」といった条件をつけているカードもあるので注意が必要です。
知っておきたいショッピング保険の基礎知識
補償期間はどれくらい?
ショッピング保険には補償期間というものがあります。
この期間を過ぎてしまうと、補償が適応されませんので注意が必要です。
補償期間はカードによって異なります。しかし基本的には、カード利用日から通常60日間か90日間の期間が補償対象となっています。
中には120日以上と定めているカード会社もあります。
保険金額と自己負担額の関係
盗難や修理不可能な破損にあった場合、カード利用控、もしくは購入店のレシートなどに記載されている商品の値段から「自己負担額」を引いた額のお金が返却されます。
この「自己負担額」はカードによって違い、額が低ければ低いほど良い条件といえます。
たとえば15,000円のデジカメを購入して旅行先で紛失してしまい、保険適用の申請をしても、自己負担額が10,000円だった場合、手元には5,000円しか戻ってきません。
なので、買い物をする際は、自己負担額の低いカードで購入しましょう。
ショッピング保険の対象外商品
ショッピング保険では、保障の対象外となる商品があります。
・航空券
・現金、手形、小切手
・食料品(お酒類含む)
・動植物
・自動車・船舶・自転車・バイク
・コンタクトレンズ、義歯、義肢
・美術品
いくらショッピング保険が付いているといっても、中には補償の対象とならない損害もあります。
会員本人の過失によって起きた破損、もしくは取り扱いをまちがえて故障した、などの事例は補償が適用されません。
さらに旅行先で戦争、反乱、暴動、などが起きてしまいそのせいで持っていた商品が壊れてしまった場合、また自然の消耗もしくは商品の性質による錆、かび、変質、変色又はねずみ食い、虫食いなどの場合も損害とはみなされません。
また、被保険者(カード会員)または配偶者、生計をともにする親族以外の人間が管理中の事故による損害も補償されません。
「買ったばかりのデジカメを子供が壊してしまった……」といった理由だと、保険が適応されないので注意が必要です。
そして地震、噴火、津波、台風、暴風雨、豪雨等による洪水、融雪洪水、高潮・土砂崩れ等の水災害に起因する損害も対象外です。
ショッピング保険が充実しているクレジットカード
ショッピング保険が付帯されているクレジットカードはたくさん存在しますが、カードによって保険適用条件、または対象商品なども違います。
では、どのカードを選べばより実用的なショッピング保険に入れるでしょうか。
とくに好条件の保険をつけているカードを、以下に紹介していきます。
アメリカン・エキスプレス・カードの保険
やはり、保険内容がもっとも充実しているのはアメリカン・エキスプレスでしょう。
アメックスには、なんと年間で最高500万円まで補償してくれる「ショッピング・プロテクション」というショッピング保険が付帯されています。
国内、海外を問わずアメックスで買ったほとんどの商品は、90日間、1人年間最高500万円まで補償してくれます。
事故日から45日以内にアメックスへ連絡すれば、折り返し「保険金請求書」が送られてきますので、事故日より90日以内に「必要添付書類」、「カードご利用控」とともに返送すれば申請処理は済みます。
ただし、アメックスのショッピング保険は、免責金額が「1万円」です。
つまり、アメックスのショッピング保険は数十万円~数百万円ほどの商品を購入してこそ真価を発揮してくれる保険サービスだといえます。
1万円以下の小額商品なら、アメックスではなく、自己負担額の低いショッピング保険付きクレジットカードで決済することをおすすめいたします。
また、アメックスには他社のクレジットカードでは類を見ないリターン・プロテクション(アメックスで購入した商品の返品を万一購入店が受け付けない場合、購入日90日以内ならアメックスが購入金額を最高3万円相当まで負担。)とキャンセルプロテクション(急な出張で海外旅行に行けなくなった場合や、突然の病気、ケガによる入院などで、予約していた旅行をキャンセルしたり、チケットを購入済みのコンサートに行けなくなった場合アメックスがその費用を負担。年間最高15万円まで)が付帯されているので、物を購入した際に起きたなんらかのトラブルは、アメックスさえ持っていればおおむね解決できると言っても過言ではありません。
高額な商品を頻繁に購入するという方は、やはりアメックスで決済しておくことをおすすめします。
ほかに、アメックスではオプション料金を払うことによって、「家電補償制度」や「プロテクトYOU」のふたつの保険を付帯させることが出来ます。
家電総合保証制度は、年間2,900円の保証料を払うことによって、メーカー保証期間が1年間の家電製品が故障・破損・盗難などの偶然な事故にあったさい、その購入金額の50~100%を保証してくれます。
毎年12月1日より起算した1年間、ワランティー・プラスとホームウェア・プロテクションの保証を合わせ50万円を年間の保証限度額とします。、補償金額は製品使用期間によって変動します。
たとえば購入日から6ヵ月以内なら100%、6ヵ月超から1年以内なら90%、1年超から2年なら80%、2年超から3年なら70%、3年超から4年なら60%、4年超 なら50%……といったふうに、年月が経過するほど保証金額は減っていきます。
保証の適用条件は、保証の対象となる修理費用もしくは損害額が10,000円以上であることです。
なお携帯電話や、メーカーの保証がない製品およびメーカー保証期間が1年間以外の製品(6ヵ月間、3年間等)、カメラ、プリンター、ソフトウエア、パソコンの周辺機器、コードおよびバッテリー等の製品本体に付属して使用する製品は保証の対象外なのでご注意ください。
そして「プロテクト YOU」は、携行品が盗難・紛失されたときに補償金を払ってくれる保険です。
盗難はもちろん、置き忘れなどによる紛失でも補償する、アメックスならではの画期的な保険です。
月掛け980~1,500円で、財布内の現金の紛失・盗難(1事故につき免責5,000円)、携行品の紛失(1事故につき免責5,000円)、携行品の盗難(1事故につき免責5,000円)、自宅や車の鍵の紛失・盗難における鍵交換費用、臨時の宿泊費・交通費などを保証してくれます。
申し込みはオンライン上からおこなえます。
購入日からの保証期間が180日!イオンカード
イオンカードのショッピング保険「ショッピングセーフティ」は補償期間が購入日から180日間に設定されています。
90日間設定のカードが多い中、イオンカードはその倍は長く補償期間が設定されているので、長期にわたって保証を受けることができます。
イオンクレジットサービスが発行したクレジットカードで購入した一品5,000円以上の商品が対象となり、偶然による事故(破損事故、火災事故、盗難事故)で購入日から180日以内に被害を受けた場合にお金が補償されます。免責額は5,000円です。
イオンカードの長所は、年会費が永年無料というところです。
イオンカードは年会費がかからないので、そのぶん手が伸ばしやすいといえます。
なおかつ毎月20日・30日にはイオンでの買い物が5%OFFになる「お客様感謝デー」、また全国のイオン・マックスバリュ・メガマート・イオンスーパーセンター・ビブレなどでお得な特典が受けられるので、イオン系列のお店でよく買い物をする方にとってはかなり活躍してくれるカードになるでしょう。
免責額3,000円のセディナカード
セディナカードでも、イオンカードと同じように、180日という長めの補償期間を設けています。
セディナカードで購入した商品に保険が適用され、1品1事故につきセディナカードなら1万円~50万円、セディナカードゴールドなら1万円~150万円までが補償されます。
注目したいのは、免責額が3,000円という点です。
つまり1万円の商品が壊れたとしても、7,000円分はカード会社が補償してくれるということになります。
1万円以下の商品などを購入する場合は、免責額が高いと補償される金額が少なくなってしまうので、できるだけセディナのように免責額の低いカードで決済したいところです。
なお、三井住友カード(100万円/購入日から200日間補償)にも免責額3,000円でショッピング保険が付帯しています。
楽天カードは独自のショッピング保険
普通のショッピング保険とは少し違う独自の保険が付帯しているカードもあります。
たとえば楽天カード。このカードにはショッピング保険は付帯されていません。
しかし、楽天ショップで商品を購入し、楽天カードで決済したにも関わらず商品が到着せず店舗との連絡が取れなくなった場合、その請求を楽天で取り消してくれるという独自のサービスを実施しています。
楽天を利用している方にはありがたい、楽天専用のショッピング保険といえますね。
2011年12月11日 作成
2022年5月19日更新
皆さんは「ポイント還元率が高いから」「ポイントやキャッシュバックなどのキャンペーンが良かったので」「友人知人が使っているから」といった理由でカードを選ばれることが多いと思います。お得ばかりを追い求めてカードを作り続けるとポイントが分散して貯まりません。それは入口にフォーカスしているからです。
入口=どこで使うか、出口=カードになにを求めるか、決済金額=一年にどれくらい使うか。
この3つの要素が揃って、はじめて有効なクレジットカードを選ぶことができます。大事なことは最終的にクレジットカードに求めるものを明確にすることです。つまり出口を決めることから始まります。当サイトでは「出口から逆算して決済金額で最適化する」ことを提案します。
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