せっかく貯めたマイルですから、できれば特典航空券や座席のアップグレードに利用したいと思う方が大半でしょう。
けれども、なかなか有効期限までにマイルを貯めることができない場合もあると思います。
そこで本コラムでは、メトロポイントを利用してANAマイルの有効期限を延ばす方法について解説します。
ANAマイルの貯め方と利用方法
ANAマイルは、ANAやスターアライアンス提携航空会社の利用、ANAカードでの支払いなど、さまざまな方法で貯めることができます。
【 貯める例 】
- ANAへの搭乗
- ANAカードの利用
- スターアライアンスを含む提携航空会社の利用
- ANAマイル提携クレジットカードの利用
- 他社ポイントからの移行
- ポイントサイトで貯めたポイントからの移行
貯めたマイルは特典航空券への交換や国際線でのアップグレード、ANA SKYコインへの交換、ANA ショッピングA-styleでのネットショッピングなどに利用できます。
特にANA SKYコインは、1マイルを1コインから交換でき、10コイン10円分から利用できますが、ANA航空券や海外及び国内ツアーの支払いにしか利用できません。
ANAショッピングA-styleでは、1マイル1円からネットショッピングに利用できます。
何か欲しい商品が見つかれば、期限が近いマイルをショッピングに使ったり、ANAグッズや食品などと交換するのもありです。
【 使う例 】
- 特典航空券への交換
- 国際線でのアップグレード
- ANA SKYコインへの交換
- ANA ショッピングA-style利用
ANAマイルの有効期限は3年
ANAマイルの有効期限は3年間となっており、期限内にマイルをすべて利用できれば問題ありませんが、数百マイル、数千マイルなど、細かなマイルがアカウントに残ってしまうことも多々あります。
特典航空券に交換したときに残ってしまったり、有効期限までにお手持ちのマイルが特典航空券へ交換するには少し足りない場合もあるかと思います。
このとき、クレジットカード会社やポイントサイトのポイントをマイルに換えることができるなど、何か方法があればよいのですが、実際にポイントがマイルに反映されるまで時間がかかったり、マイルに反映されても特典航空券の空席がなかったりなど、お手持ちのマイルの有効期限が短い場合、無駄にしてしまうこともあると思います。
メトロポイントを利用してANAマイルの有効期限を延ばす技
そこで、ANAマイルの失効を防ぎ、さらにマイルを貯めるための期間を確保するために、一旦「メトロポイント」と呼ばれるポイントにANAマイルを交換した後、メトロポイントからANAマイルに戻す方法があります。
ANAマイルとメトロポイントを相互交換するのに必要なのが、ソラチカカード(ANA To Me CARD PASMO JCB)です。
ソラチカカードとは
ソラチカカードは、ANAマイル、メトロポイント、Oki Dokiポイントが貯められるJCBのクレジットカードで、18歳以上で本人もしくは配偶者に安定継続収入がある方、もしくは高校生を除く18歳以上の学生の方が申込みできます。
年会費は2,200円(税込)(初年度年会費無料)で、家族カード(年会費1,100円(税込)、本会員と同時申し込みで初年度無料)も申込できます。
ソラチカカードには、最高1,000万円の海外旅行傷害保険(利用付帯)、最高100万円の海外ショッピング保険も付帯しています。
すでにANA JCBカードをお持ちの方でもソラチカカードを併用して持つことができます。
通常の支払いに家族カードを利用できますが、メトロポイントからANAマイルへと交換できるのは、ANAマイレージクラブの登録情報と名義が一致している本会員のみとなりますので、お気をつけください。
ソラチカカード | |
---|---|
国際ブランド | JCB |
年会費 | 2,200円(税込)(初年度年会費無料) |
家族カード | 年会費1,100円(税込)、本会員と同時申し込みで初年度無料 |
旅行傷害保険 | 最高1,000万円の海外旅行傷害保険(利用付帯) |
ショッピング保険 | 最高100万円(海外のみ) |
ANAマイルからメトロポイントに交換
ANAマイルからメトロポイントへの交換は、ソラチカカードを通して等価交換でき、「10,000マイル」=「10,000メトロポイント」になります。
メトロポイントの有効期限は最長2年となっていますので、本来であれば有効期限が近く失効してしまうはずの「ANAマイル」を「メトロポイント」としてキープすることができます。
注意点としては、メトロポイントには有効期限があり、獲得した日から翌年度末までであることです。
例えば、「2020年4月中」に獲得されたメトロポイントは、翌年度末「2022年の3月末」までが有効期限となります。
しかし2020年3月に獲得されたメトロポイントは、2021年3月末までとなり、有効期限が非常に短くなります。
【 例 】
- 2019年4月から2020年3月獲得 → 2021年3月末まで
- 2020年4月から2021年3月獲得 → 2022年3月末まで
ANAマイルの有効期限が迫っている場合、移行時期をあまり自由に選べない状況になるかとは思いますが、メトロポイントの有効期限につきましても移行のタイミングをしっかりと把握しておく必要があります。
メトロポイントからANAマイルに交換
「ソラチカカード」でメトロポイントからもう一度ANAマイルに交換する場合、「10,000メトロポイント」=「9,000ANAマイル」となり、1割ほど目減りしてしまいます。
しかし、本来であれば期限が切れて消失してしまうはずだったマイルの期限を延長できるので、マイルの減少分を踏まえても十分に利用価値があります。
メトロポイントから交換されたANAマイルは、移行から3年の有効期限があります。
- ANAマイル→メトロポイント(有効期限 最長2年)
- メトロポイント→ANAマイル(有効期限 3年)
ポイントとマイルの移行で、期限が切れそうになっていたANAマイルの有効期限を4年〜5年延長できることになります。
ソラチカカードのメトロポイントを利用した期限延長には、メトロポイントの有効期限問題と、ANAマイルのマイル数が減ってしまうことのほかにも気を付けるべき点があります。
「メトロポイント」から「ANAマイル」への交換には、移行上限が設定されています。
最低交換ポイント数は100メトロポイント、1回に交換できるポイント数は20,000メトロポイント(18,000 ANAマイル)が上限となります。
また、交換できるのは月に1回までと制限があります。
毎月上限額20,000メトロポイントをマイルに移行すると、1年間で240,000メトロポイント(216,000 ANAマイル)となります。
例えば、1,000メトロポイントをすでにANAマイルに交換済みの場合、同じ月にもう一度ANAマイルに交換することはできないのでご注意ください。
交換をされた翌月の中旬以降になれば、またメトロポイントからANAマイルへと交換が可能です。
メトロポイントからANAマイルへの交換では、手数料は発生せず、移行の申し込みからマイルとして利用できるようになるまで、およそ1~2か月かかります。
移行される時期によっては1か月ほどで移行が完了するようですが、公式には上記の移行期間を要することになっていますので、メトロポイントからANAマイルへとポイント移行をされる際には、移行期間も含めて計画しましょう。
ANAマイルからメトロポイントへと移行された時期によっては、メトロポイントの有効期限は1年となります。
したがってメトロポイントへの交換は、安全策をとり240,000メトロポイントまでをひとつの目安にすることをおすすめいたします。
もちろん、メトロポイントへの移行時期が年度初めの4月からになる場合には、有効期限が2年近くあることになりますので、最大で480,000 ANAマイルまでならメトロポイントに移行されても、毎月20,000メトロポイントずつ18,000ANAマイルへと交換できます。
しかしそうしますと、交換された順にANAマイルとしての有効期限3年が始まりますので、両方の期限を気にしなければなりません。
端数分の残りのマイルなどをメトロポイントに移行される分には、それほどメトロポイント数も多くはならないとは思いますが、有効期限とお手持ちのポイント数によって移行することができる上限がありますので、念のため、お気をつけください。
Tokyo Metro To Me CARD Primeでもメトロポイントに移行できるが・・・
ソラチカカード(ANA To Me CARD PASMO JCB)とよく似た名前のクレジットカードにTokyo Metro To Me CARD Prime、Tokyo Metro To Me CARD Prime PASMOがあります。
ANAマイルからメトロポイントに交換
「To Me CARD」は、ANAマイルからメトロポイントへの移行は等価交換になりますが、30,000マイル以降は交換レートが変わります。
ANAマイル → メトロポイント | ソラチカカード | Tokyo Metro To Me CARD(Primeカード、ゴールドカード、一般カード) |
---|---|---|
移行限度数 | 無し | |
移行単位 | 10,000ポイント | |
移行レート | 10,000マイル → 10,000ポイント | 10,000マイル → 10,000ポイント 3万マイル以降は10,000マイル → 5,000マイル※ |
※同一年度内(4月1日~翌年3月31日)での交換マイル数の累計
メトロポイントからANAマイルに交換
「To Me CARD」でメトロポイントからANAマイルに交換する場合、レートは「1,000メトロポイント=600マイル」です。
ソラチカカードに比べて交換レートが悪くなります。
Tokyo Metro To Me CARD Prime、Tokyo Metro To Me CARD Prime PASMOなどをすでにお持ちの方で、マイルが大幅に目減りしてもマイルが失効するよりはいいとお考えになる場合には、こちらのカードでの移行もひとつの方法だと思います。
「To Me CARD」も、メトロポイントからANAマイルに交換していただくことができるのは、ANAマイレージクラブの登録情報と名義が一致している本会員のみとなります。
メトロポイント → ANAマイル | ソラチカカード | Tokyo Metro To Me CARD(Primeカード、ゴールドカード、一般カード) |
---|---|---|
交換ポイント数上限 | 1回の申込で20,000ポイントまで | |
交換回数上限 | 月に1回まで | |
移行単位 | 100ポイント | 1,000ポイント |
移行レート | 100ポイント → 90マイル | 1,000ポイント → 600マイル |
有効期限が切れそうなANAマイルをソラチカカードを通してメトロポイントに交換することで、ANAマイルを貯める期間を延ばすこともできますし、ANAマイルの有効期限を延ばすこともできるようになります。
ANAマイルとして保有し続けて失効させてしまうよりも、メトロポイントへの交換によってマイル数は減ってしまいますが、有効期限を先延ばしにすることができますので、マイルの貯まり具合や有効期限までの期間によってソラチカカードを有効活用していただければと思います。
2020年3月10日 作成
2024年5月1日更新
ANAカードの選び方
JCBカード、VISA/マスターカード、VISA Suicaカード、AMEXのどれを選びますか? 効率よくマイルが貯まるANAカード!利用シーン別に徹底調査。
皆さんは「ポイント還元率が高いから」「ポイントやキャッシュバックなどのキャンペーンが良かったので」「友人知人が使っているから」といった理由でカードを選ばれることが多いと思います。お得ばかりを追い求めてカードを作り続けるとポイントが分散して貯まりません。それは入口にフォーカスしているからです。
入口=どこで使うか、出口=カードになにを求めるか、決済金額=一年にどれくらい使うか。
この3つの要素が揃って、はじめて有効なクレジットカードを選ぶことができます。大事なことは最終的にクレジットカードに求めるものを明確にすることです。つまり出口を決めることから始まります。当サイトでは「出口から逆算して決済金額で最適化する」ことを提案します。
ポイ活しないで大量にポイントを貯める秘訣はメルマガで・・・
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