第11回 ANA VISAカード 後編
クレジットカードでマイルを貯めて、ただで海外旅行に行く!--。クレジットカードが山ほど発行されている現代ニッポンにおいても、カードの一番の魅力といえば、やはり「マイル」です。では、どのカードで、どのマイルを貯めるべきか。それを考えたときに、もっとも“妥当”な選択肢となるのがANA VISA/Masterカードです。世界中で使えるカードブランド「VISA/Master」と、日本最大級のマイレージ「ANAマイル」。その2つの魅力をあわせ持つANA VISAカードの実像に迫るべく、発行元の三井住友カードの東京本社(東京・汐留)で、担当者に直撃インタビューを行いました。
<三井住友カード株式会社 法人ソリューション営業部 和田哲也氏 >
(取材日:2013年3月 取材・構成:クレジットカードDB編集長 大澤日出男)
VISA/Masterブランドならではの魅力
年会費を751円(税抜)にできる!
-- ANA VISA/Masterカードの一般カードの年会費は2,000円(税抜)ですが、リボ払いサービスの「マイ・ペイすリボ」への登録と年に1回以上カードをご利用になればと年会費が割引になって751円になりますね。
和田 「はい。一般カードに限らず、マイ・ペイすリボにご登録いただいて、年1回以上のお買物でリボをご利用いただければ、翌年の年会費が割引になります。ANAカードは、各クレジットカード会社様から様々な種類が発行されていますが、年会費の割引サービスがあるというのは、実は三井住友カード(ANA VISA/Masterカード)だけです。WEB明細書などのオプションサービスをうまく使うことによって、ゴールドカードも9,500円(税抜)でお持ちいただくことができます」
--マイ・ペイすリボは、登録したうえで年に1回以上リボ払いするのが条件ですね。
和田 「はい。マイ・ペイすリボにご登録いただいて、年1回以上のお買物のご利用で、翌年度の年会費が割引になります。リボ払いと聞くと、手数料が発生するので、非常に抵抗感のある方もいらっしゃると思いますが、弊社のマイ・ペイすリボの場合は設定金額の上限がなく、お客様ご自身の買物ご利用枠まで自由に設定することができますので、うまく使っていただければ1回払いと同じです。登録いただくメリットは大きいかと思いますので、無理なく自由な使い方をしていただきたいですね。」
--会員様の中には、年会費が割安になるということを知らない方もいらっしゃいますか?
和田 「カードをご利用されている方であれば、メールやご利用代金明細書などでご案内しておりますので、まったくご存知ない方というのはいらっしゃらないのではないか思います。ただ、先ほどお伝えした上手な使い方までは知らない方もいらっしゃると思いますので、是非マイ・ペイすリボをご理解いただき、ご利用いただければと思います。」
また、マイ・ペイすリボのリボ払いの手数料が発生する月には、ポイントが2倍になるのも魅力です。当然これもマイルに交換することができますのでポイントがグングン貯まるということになります」
リボ払いでポイントを貯める裏ワザ
--おまけでついたポイントも同じ比率でマイルに交換できるのですか?
和田 「このポイントは『ボーナスポイント』と言われるポイントになりますので、通常のマイル交換とは異なり、1ポイントあたり3マイルで交換できることになります。マイル移行手数料はかかりません」
VISA/Masterだからどこでも使える
--VISA/Masterブランドのメリットも大きいですね。
和田 「はい。VISA/Masterというブランドは、世界中どこでも使えると思います。飛行機に乗って海外に行くことをイメージした場合、まず思い浮かぶのはVISAとMaster だと思います。」
--VISA/Masterであれば世界中どこでも使えますね。
和田 「はい、世界中どこでも使えるブランドはVISA/Masterだと思いますので、飛行機に乗って海外に行く場合には是非ともおすすめの1枚です。」
ボーナスポイントプログラム
--ANA VISAカードには、年間の利用額に応じてボーナスポイントがつきますね。
和田 「はい。弊社では、クレジットカードを使っていただいている方により満足していただくために、会員様のご利用金額に応じてボーナスポイントをプレゼントさせていただいています。ボーナスポイント付与の仕組みは、まず、前年度のご利用金額に応じてV1からV3という3つのステージをご用意しており、お客様のステージを設定させていただきます。その上で、翌年度のご利用金額に応じて、ステージに応じたプラスアルファのポイントをプレゼントしています。カードをたくさん利用されるお客様にはよりたくさんメリットを感じていただけるようなポイントプログラムになっています。
ボーナスポイントは、1ポイント3マイルの換算でマイルに交換することもできます。ポイントプログラムをうまく活用していただいて、ぜひマイルを効率的に貯めていただきたいですね」
※ANA VISAプラチナプレミアムカードには、本制度はございません。
一般カードからプラチナまで
飛行機にも電車にもよく乗る人に「ANA VISA Suicaカード」
-- それでは個別のカードについてお尋ねします。まず、ANA VISA Suicaカードはどういう方におすすめのカードですか?
和田 「ANA VISA Suicaカードは、名前にもあるように、ANAカードのSuicaの機能が一体型になっているクレジットカードです。陸と空をつなぐためにANAとSuicaが一緒になっているカードですので、飛行機にも電車にもよく乗るという方には、ぜひおすすめの1枚です。
Suicaのオートチャージの機能もついているので大変便利です。クレジットカードでチャージした分はもちろんポイントが貯まり、マイルにも交換ができますので、非常にご好評いただいています。全国の電子マネーの相互乗り入れが始まりましたので、首都圏だけでなく、全国でご使用いただけるカードになりました。
ただ、注意が必要なのは、オートチャージができるのは首都圏エリアに限られるということです。例えば、大阪でも Suica は利用できますが、オートチャージされませんので、チャージするときは現金チャージをしなければなりません。」
Suicaポイントへの交換も可能
--カードからSuicaにチャージしたときに貯まるポイントは三井住友カードの「ワールドプレゼント」ですか?
和田 「はい。クレジットでチャージしたときに貯まるポイントはワールドプレゼントです。もちろん、そのポイントをマイルに交換することもできますし、『Suicaポイント』に交換することもできます。ワールドプレゼントの1ポイントはSuicaポイントの5ポイントになります」
--1SuicaポイントがSuicaの1円分ですね。
和田 「そうです」
--ポイントの使い道が他にない場合も、Suicaポイントに交換するという使い道もあるということですね。
手軽に持てる「一般カード」
--ANA VISA/Masterカードの一般カードの魅力を教えてください。
和田 「ANA VISA/Masterカードの一般カードは、Suicaカードとは違って、Edyという電子マネーサービスがついています。そのため、Edyをご利用になりたい方、もしくは、Suicaのエリアとは異なる方などにおすすめです。
ANA VISA/Masterカードは最もスタンダードなANAカードで、保険サービスも充実していますし最初に持っていただくにはとても魅力的なカードだと思います。」
--保険は海外旅行で1,000万円が自動付帯ですね。年会費が安い割には充実していますね。
和田 「そうですね。最近は、保険には利用条件がついていることが多く、旅費をカードで決済しないと保険金が満額適用にならないことがよくあるのですが、弊社で発行するANAカードについてはすべて自動付帯ですので、ここはとてもメリットを感じていただけると思います。
もちろん、1,000万円の補償額ですべてがまかなえるかどうかはお客様の考え方次第なのですが、年会費に対して考えるとこれだけついていれば安心だと思います。」
--国内旅行保険では航空傷害保険が付くのが特徴ですね。これはどのような保険ですか?
和田 「航空傷害保険は、飛行機搭乗中に不慮の事故があった場合に適用される保険サービスです。ANAカードは当然飛行機に乗ることを目的としたカードですので、付帯されていることでとても安心できます。」
--航空傷害保険も自動付帯ですか?
和田 「はい。自動付帯です」
--他のカードと比較すると、国内旅行に関しては利用付帯の条件がついているのが大半だと思うのですが、自動でつくというのはかなり太っ腹ですね。
和田 「そうですね」
9,500円(税抜)で持てるゴールドがオススメ!
--一般カードよりワンランク上のワイドゴールドカードはどのような方におすすめのカードですか?
和田 「ワイドゴールドの年会費は1万4000円(税抜)ですが、マイ・ペイすリボとWEB明細書サービスに登録すると、9,500円(税抜)になります。」
和田「ワイドゴールドカードは、10マイルコースのお得さを味わってみたいという方におすすめです。また、ワイドゴールドカードは補償のサービスも充実しています。
30歳以上という入会資格の審査がありますが、お持ちいただくならぜひおすすめしたい一枚ですね」
--10マイルコースの移行手数料6,000円(税抜)も無料になりますね。
和田 「はい、無料です。ワイドゴールドカードは年会費が一般カードに比べて高額な分、移行手数料は一切いただかずに、すべて10マイルコースとなります。そのため、私自身としては、ゴールドカードをお持ちいただいて、10マイルコースで貯めていただくのが、最もマイルが貯まりやすい方法としておすすめです。ワイドゴールドは年会費が1万4000円と高めなので慎重になってしまう方も多いと思うのですが、年会費の割引を使えば1万円以下になります」
--旅行傷害保険は、海外も国内も自動付帯で5,000万円と大変お得ですね。
和田 「はい。充実した保障内容となっております。」
--ポイントの有効期限が3年だということも、ワイドゴールドに入会する魅力の一つですね。
和田 「はい」
ANA VISA プラチナ プレミアムカード
--ANA VISA プラチナ プレミアムカードの魅力について教えて下さい。
和田 「ANA VISA プラチナ プレミアムカードは、他のカードとは異なり、1ポイントが15マイルになり、よりマイルが貯まります。また、プラチナの入会ボーナスマイル、継続ボーナスマイルはどちらも1万マイル差し上げており、搭乗ボーナスマイルはプラス50%もアップします。さらに、空港ラウンジサービスも使えて、海外旅行傷害保険の補償額も1億円ですので、カード機能としては最高の一枚ができました。
ただ、ご注意いただきたいのは、ANA VISA プラチナ プレミアムカードの場合、前年度のご利用金額に応じて付与されるボーナスポイントはつかないということです。」
ANAの魅力って?
グルメマイルとマイルプラス
--ANA会員は、「グルメマイル」という、飲食店で利用できる特典プログラムが利用できますね。
和田 「はい。グルメマイルというサービスは、名前のとおり、飲食店で、ご利用された金額に応じてマイルをプレゼントするサービスです。
レジでお支払いただく際に『マイルをつけてほしい』と直接お店に申し出ていただくと、その場で端末で操作して、マイルを付与します。
グルメマイルの加盟店で飲食すれば、カード利用金額100あたり最大3マイルが付与されます。
その他、『マイルプラス』という特典があります。マイルプラスは、例えば、ENEOSなどガソリンスタンドでANAカードを使ってお支払いいただくと、同じように200円で1マイルが直接マイルとして積算されていくとういうものです。
貯まるマイルは本当に小さいものかもしませんが、コツコツと貯めていくとかなりマイルを貯めることができます。タクシーなどもマイルプラス加盟店になっているので便利です」
--どちらもクレジットカード会員だけの特典ですか?
和田 「マイルプラスはクレジット会員のみの特典です。お使いいただいた金額に応じて後からマイルがつくので、マイルを貯めるにはクレジット決済が必要です」
ネットで買い物するときはANAマイレージモール経由で
--「ANAマイレージモール」でネットショッピングすると、マイルが通常の2倍から3倍になりますね。
和田 「はい。ANAマイレージモールを経由して、特定のお店でネットショッピングをされると、更にマイルが付与されます。ANAマイレージモールはANA様のサービスですが、三井住友カードでは『ポイントUPモール』というモールを展開しております。ポイントUPモールでは、マイルではなくポイントが付与されます。それぞれのモールは、お客様がポイントを貯めたいのか、マイルを貯めたいのかによって使い分けていただければと思います。
同じ1万円を使う場合でも、モールを経由せずに普通に買うと10ポイントまたは100マイルの付与ですが、モールを使えばプラス何ポイント、または何ポイントともらえますので、ネットショッピングを利用される方は、ぜひご活用していただきたいですね」
--ANAマイレージモールの場合は、プラスされるのはワールドプレゼントではなくマイルなのですね。
和田 「はい。そうです。
たとえば、お客様がYahoo!で買い物をしようと思った場合、とにかくマイルを貯めたいという方ならANAのマイレージモールを経由されるとマイルが貯まります」
--では、ワールドプレゼントを貯めたいという人は、「ポイントUPモール」経由で買い物をすればいいのですね。
和田 「そうですね。おすすめは、ANAのマイレージモールでもポイントUPモールでも期間限定でマイルまたはポイントが倍になるキャンペーンをやっていますので、そういうときを狙ってご利用されることです。」
最後におさえておきたい「ワールドプレゼント」の利点
iDバリュー
--ANA VISAカードで貯まるポイント「ワールドプレゼント」は、マイル以外の景品にも交換できますが、その一つが、電子マネー「iD」の「iDバリュー」がありますね。
和田 「はい。iDバリューは、1ワールドプレゼントを5円相当でiDバリューに交換できるサービスです。200ポイント以上から交換できます。このiDバリューは、使ったiDのご利用代金に充当できるサービスですので、非常に便利な上に、無駄なく使えるお客様にとってメリットの多い交換プログラムの一つだと思います。iDは、少額決済でも小銭いらずでお買物ができるので、とても便利な電子マネーで、私自身も重宝しています。
また、iDは使える場所が大分広がってきています。コンビニならほぼ全ての店舗でお使いいただけますし、マクドナルド、タクシー、自動販売機などでもiD対応のところが増えてきています。身近なところでお使いいただけるのが魅力ですね。
また、ANA VISA/Masterカード会員様は、三井住友カードの『iD専用カード』もお持ちいただけます。飛行機の操縦席から見た風景がデザインされているカードです。このカードでもコンビニやタクシーでもご利用いただけて、非常に便利です」
--本日はありがとうございました。
(文中敬称略)