漢方スタイルクラブカード はどんなカード？メリットとデメリットは？お得な入会キャンペーンは？

最近カード業界において、「高還元カード」の代名詞ともなっているのが、ジャックス（JACCS）が発行する４つの主要クレジットカードです。「漢方スタイルクラブカード」「リーダーズカード（Reader's Card）」「エクストリームカード」「REX CARD」の４枚で、高還元率カードの「四天王」とも呼ばれています。ただ、カードユーザーが迷ってしまうのが、この四天王の中で一体どれを選べばいいのか？ということ。クレジットカードDB編集部では、ジャックスの四天王カードを徹底比較しました。

＜ジャックス四天王＞
・漢方スタイルクラブカード
・リーダーズカード
・エクストリームカード
・REX CARD

最高還元率でも漢方とREXの1.5％が1位。リーダーズの最大1.32％も「◎」

クレジットカード業界をリードするジャックスの４つの高還元率カード（四天王）には、それぞれ強み、弱みがあります。まずは、その基本的な還元率を比較しましょう。

通常の還元率では、「漢方」と「REX」「エクストリームカード」が横並び

※エクストリームカードは、キャッシュバックに交換するときは、還元率1.25％

ジャックスの四天王の基本還元率を比較すると、漢方スタイルクラブカードとREX CARDとエクストリームが1.5％でトップとなっています。その後に、リーダーズカードが1.1％で続きます。

ここでいう「基本還元率」とは、電子マネーへの交換やカード代金のキャッシュバックを行った場合の還元率です。「だれでも、どこでも利用できる特典へのポイント交換」を想定しており、一部のお店でしか使えない特典は対象外です。条件付きのボーナスポイントや期間限定のキャンペーンも考慮されていません。

基本還元率トップの漢方スタイルクラブカードは、2007年6月に発行され、四天王の中でも最初にデビューしました。漢方と並んで首位のREX CARDは2013年3月に発行された “最後発カード”です。

一般カードの基本還元率としては、カード業界全体の中でも、漢方とREXが実質的にトップを走っているといえます。

最高還元率で比べると？

ジャックスの「四天王」の還元率を比べるなら、基本還元率だけでなく、「最高還元率」にも注目したいところです。一定の条件を満たすと、基本還元率よりさらに高いポイントがつく特典が用意されており、さらに還元率が高くなります。

漢方は、年間100万円使うと、還元率2％に！

最高還元率のトップは、漢方スタイルクラブカードです。漢方は、年100万円以上のカード利用で2,500円分のボーナスポイントがもらえます。0.25％の還元率アップとなり、基本還元率1.75％と合わせた還元率は2％になります。

「年間100万円以上カードを使う」という人は、漢方スタイルクラブカードがたいへんお得です。

リーダーズカードは「Amazon限定キャッシュバック」なら1.32％

最高還元率が漢方の次に高いのが、リーダーズカードです。

リーダーズカードはポイントの交換先として、ネット通販の「Amazon」だけを対象にしたキャッシュバックを選択すれば、還元率が最大1.32％に上昇。カードを33万4000円分利用すれば、Amazonで6,000円分のキャッシュバックが受けられます。

Amazonなら、あらゆる種類の商品が買えるため、通常のギフト券や電子マネーをもらうのとほぼ同じ価値があります。しかも、年間100万円も利用しなければならない漢方のボーナスよりも手軽にポイント交換ができます。

エクストリームは、Gポイントのキャンペーンをうまく利用しよう！

一方、エクストリームカードとREX CARDは、通常のカード利用だけでは基本還元率のアップは難しいです。ただし、エクストリームカードの場合、Gポイントのキャンペーンを上手に利用できれば、還元率の大幅アップが可能です。

エクストリームカードの利用で付与されるGポイントは、様々な電子マネー用のポイントに交換できます。Gポイントでは時々、一部の電子マネー用ポイントとGポイントとの交換比率を25％アップするキャンペーンを行うことがあります。この「25％増量キャンペーン」を利用できれば、還元率が通常の1.5％から1.87％に高められます。

年会費が無料にならなくても、やはり漢方強し！

ジャックスの高還元カードの四天王は、いずれも初年度は無料ですが、翌年度からは一定の条件を満たさないと年会費が有料になります。このため、入会してから２年目以降のお得度を比べるときは、年会費をふまえた比較をする必要があります。

年会費は漢方が一番安い

ジャックスの高還元カードの四天王のなかで、もっとも年会費が安いのは、漢方スタイルクラブカードの1,500円(税抜)です。次に安いのが、リーダーズカードとREX CARDの年会費2,500円(税抜)です。最も高いエクストリームカードの年会費は3,000円(税抜)となります。

漢方だけ「年会費無料」ができない

２年目から年会費が有料になるジャックス高還元カードですが、４つのカードのうち、漢方スタイルクラブカード以外の３つのカードは、条件を満たせば無料になります。その条件とは、前年度に一定の金額以上のカードを利用することです。

年会費が無料になるためのハードルが最も低いのは、エクストリームカードです。年間で30万円分使えば、翌年度に無料になります。

一方、リーダーズカードとREX CARDは、年間で50万円使うと、翌年度の年会費が無料になります。

カード利用額30万円未満の場合・・・文句なしに漢方がトップ

それでは、年会費の負担をふまえた２年度目以降の実質的なポイント還元率を比較してみましょう。

年会費無料の制度があるため、カードの年間利用額によって、実質還元率は変わってきます。まず、カードの利用額が30万円未満の場合は、いずれの高還元カードも無料にならないため、年会費が最も安い漢方スタイルクラブカードがお得度でトップとなります。

カード利用額30万円でも漢方がトップ

カードの利用額が30万円になると、エクストリームカードだけが年会費無料になります。よって1位は年会費が無料となるエクストリームカード、次が年会費の安い漢方スタイルクラブカードです。

50万円の利用ならREXが抜け出す

それでは、カードの利用額が50万円の場合を考えてみましょう。この場合、REX CARDとエクストリームカードの年会費が無料になるため、漢方スタイルクラブカードにわずかながら差をつけてトップになります。

リーダーズカードは年会費が無料になりますが、還元率の低さがあだとなり最下位です。

＜カードを年50万円使った場合の年会費を加味した還元率＞

117万円を超えたら漢方の独壇場

カードの年間利用額が117万円(厳密には116.666万円)になると、漢方スタイルクラブカードに1,750円相当のボーナスポイントがつきます。この結果、漢方スタイルクラブカードの実質還元率は1.520％に上昇します。

＜カードを年120万円使った場合の年会費を加味した還元率＞

REX CARDとエクストリームカードは20万円の利用が必要

高還元率のクレジットカードを比較する際には、単純に還元率を比較するのでなく、ポイント還元の効率性も重視したいところです。とくに注目したいのは、カードを使った分を取りこぼしなくポイントに還元できるか否か。いくら還元率が高くても、取りこぼしが多いと、高還元の魅力が減ってしまいます。

ポイントを交換できる最小単位では、漢方が有利

まずチェックしたいのが、貯まったポイントを特典に交換する際の最小単位です。クレジットカードの大半は、カードを数百円や数千円使っただけでは、ポイントを特典に交換できません。ポイント交換の最小単位に到達する必要があります。ポイントの有効期限内にその最小単位に達しなかったら、切り捨てられてしまいます。

ジャックスの四天王のポイント交換の最小単位を比較すると、漢方スタイルクラブカードが最も有利です。漢方とREXなら、カードを10万円利用すれば、キャッシュバックを受けられます。

次にポイントの交換単位が少ないのが、エクストリームカードです。20万円から交換することができます。リーダーズカードは31万9000円使わないと、ポイントを特典に交換できません。

ポイント計算の単位では、リーダーズとエクストリームが優位

クレジットカードのポイント獲得の効率の良さを考えるうえで、もう一つ注目したいのは、ポイントを付与の際の計算方法です。カードによっては、1,000円の利用ごとにポイントを付与する場合もあれば、2,000円ごとの場合もあります。計算の単位が小さいほど、端数として切り捨てられる分が少なくて済みます。

この点においては、リーダーズカードとエクストリームカードが1,000円単位となっており、有利です。漢方スタイルクラブカードとREX CARDはいずれも2,000円単位です。

＜ジャックス四天王：「ポイント付与の計算の単位」で比較＞

ANAマイル獲得なら「裏技」でエクストリームが有利

ジャックスの高還元率カードを比較するには、「どのような使い方をするのか」という観点も重要になります。使うシーンによって、それぞれぴったりのカードがあるからです。

電子マネーのチャージでお得な漢方

まず、電子マネーをよく使う人は、電子マネーのチャージでポイントが貯まりやすい漢方スタイルクラブカードがお得です。

漢方スタイルクラブカードは、セブンイレブン系の電子マネー「nanaco」（ナナコ）のチャージをするうえで最適なカードです。nanacoチャージもポイント付与の対象となっており、還元率も通常の買い物と同じ1.75％です。(※2015年6月1日より0.25％にダウン)

四天王のカードのうちで、nanacoのチャージでポイントが付くのは、漢方スタイルクラブカードだけです。リーダーズカード、エクストリームカード、REX CARDはいずれもnanacoのチャージができますが、ポイント付与の対象外です。

Suicaチャージは４つのカードともポイント付与

一方、JR系の電子マネーである「モバイルSuica」と「SMART ICOCA」へのチャージについては、４つのカードいずれもポイント付与の対象となります。還元率は、通常のショッピングと同じです。

電子マネーの獲得ならエクストリーム！

一方、稼いだポイントを電子マネーの獲得に使いたいという人は、エクストリームカードが向いています。

エクストリームカードの交換対象であるGポイントは、Suicaポイント、WAONポイント、nanacoポイントという３つの電子マネー系ポイントに交換できます。

さらに、Gポイントでは、一部の電子マネー系のポイントへの交換比率を25％アップするキャンペーンを時々行っています。このキャンペーンを利用できれば、還元率1.87％という超お得なレートで電子マネーをゲットできます。

ネット通販派にはエクストリーム！

一方、クレジットカードをネットショッピングに積極的に利用するという人は、エクストリームカードがオススメです。

「Yahoo!ショッピング」をよく利用するなら、エクストリームカードが便利です。カード利用で付与されるGポイントをTポイントに交換できるからです。Tポイントは、Yahoo!ショッピングで1ポイントを1円として使えます。

「楽天市場」でのショッピングが多い人もエクストリームカードが有力な選択肢となります。エクストリームカードとは別に、三井住友カードのクレジットカードを持っていれば、エクストリームで貯まったGポイントを三井住友カードのポイント「ワールドプレゼント」にいったん変換し、そのうえで楽天のポイントに交換することができます。その場合の還元率は1.5％となります。

ANAマイルなら、漢方かエクストリーム

ANAマイルを貯めたい人には、漢方スタイルクラブカードがお得です。カード利用100円あたり1.05マイルのANAマイルが獲得できます。マイルの付与率は0.9％。しかも、ポイントからマイルへの移行手数料は無料です。ANAマイルへの移行手数料が無料となるクレジットカードの中で、0.9％という付与率は最高水準です。ANAの公式カードも顔負けのお得ぶりです。しかも、マイルに交換するための最小単位は他の特典と同じ300ポイント。カードを10万円利用すれば貯まります。

一方、エクストリームカードもANAマイラーに断然オススメのカードです。エクストリームと東京メトロの提携カード「ソラチカカード（ANA To Me CARD PASMO JCB）」を併用すると、お得にANAマイルを貯めることができます。

まず、エクストリームで貯まったGポイントを東京メトロの「メトロポイント」に交換したうえで、ANAマイルに交換します。すると、1.35％という驚異的なマイル付与が実現します。

保険はどれも一緒

クレジットカードを選ぶ際に、還元率以外で注目したい点の一つは、旅行傷害保険の特典です。ジャックスの四天王はいずれも海外旅行が最高2,000万円補償の自動付帯。国内旅行が最高1,000万円の利用付帯となっています。

ただし、REX CARDの場合は、カード発行時に「旅行保険」か「ショッピングプロテクション」のいずれかを選択する形となります。