アメックスの日本国内での使い勝手

アメリカン・エキスプレス(通称アメックス)は、世界中の空港ラウンジが使えるプライオリティ・パスや充実した旅行保険など、海外で活躍するカードとして知られています。その一方で、ヨーロッパや、中東、アジア、オセアニアでは使えないお店が多いとレビューされることもしばしばです。

確かにそういった国々の郊外の小さなお店ではアメックスが使えないところがあるのも事実ですが、空港をはじめ都市部やメジャーな観光地のホテルや大型店舗などでは普通に使えます。

そんなふうにアメックスは、海外旅行での使いやすさについて語られることが多いのですが、現在はなかなか海外に気軽に出かけられない状況です。そこで、アメックスの日本国内での使い勝手についてまとめました。

  • アメックスは日本国内で使えない店舗やサービスは多い?
  • 〇〇PayといったQRコード決済で使えるの?
  • スマホをかざすだけで決済できる非接触型決済は使えるの?
  • アメックスが使えなかったらどうすればいいの?

結論から申しますと、アメックスは日本国内でストレスなく使えます。大抵のお店で使えますし、以前は使えなかったQRコード決済も使えるサービスが増えてきています。

アメックスは、どこで使えるのか(また使えないのか)、どんなふうに便利なのかを具体的に紹介していきます。

アメックスはJCB加盟店で利用できる

JCBとアメックスは20年前から提携しています。ですので、ほとんどのJCB加盟店でアメックスが使えます。店頭にアメックスの表示がなくてもJCBの表示があれば、アメックスが使えるのです。

JCBは日本発のクレジットカード国際ブランドですから日本国内には当然強く、国内で1,000万店舗以上もの加盟店があります。

大抵のJCB加盟店では、アメックスが使えますが、お店側やカード決済の代理店がアメックスを導入しておらず、一部使えないお店もあります。とはいえ、大抵のお店、特にチェーン展開している規模の店舗ではほとんど使えます。

なかにはアメックスが使えるのに、JCBのロゴしかないから使えないと思いこんでいる店員さんも少なからずいますので、JCBの取り扱いがあるお店では、断られた場合でもお願いして試してもらってもいいでしょう。

アメックスが使える店、使えない店

誰もが知っている有名なお店でアメックスが使えないのは、倉庫を店舗にした会員制のショッピングセンター「コストコ」くらいです。(ステーキハウスの「ブロンコビリー」、回転寿司チェーンの「スシロー」も新たにアメックスの加盟店となり使えるようになりました。)

アメックスが使えるお店を挙げれば切りがありませんが、この表を見ればリアルな店舗、ネット通販ともに一般的なお店では、ほぼ使えるのがご理解いただけると思います。アメックスは日本国内で普通に使えるカードです。

※一部店舗によってアメックスが使えない場合もあります

コンビニ

  • セブン−イレブン
  • ローソン
  • ファミリーマート
  • ミニストップ
  • デイリーヤマザキ
  • ポプラ

ドラッグストア

  • ウエルシア
  • ツルハドラッグ
  • サンドラッグ
  • マツモトキヨシ
  • スギ薬局
  • ココカラファイン
  • セイムス
  • クリエイト
  • クスリのアオキ

※大手のドラッグストアの「コスモス」ではクレジットカード自体が使えません。

スーパー

  • ライフ
  • マルエツ
  • カスミ
  • マックスバリュ
  • バロー
  • マックスバリュ
  • アークス
  • ヤオコー
  • ヨークベニマル
  • オークワ
  • いなげや
  • 原信
  • ナルス
  • ベルク
  • ハローズ
  • エコス
  • ジャパンミート
  • 関西スーパー
  • ヤマザワ

ガソリンスタンド

  • ENEOS
  • 出光 昭和シェル
  • COSMO
  • KYGNUS

※出光 昭和シェルは2021年4月からアポロステーション

ホームセンター

  • カインズ
  • DMC
  • コーナン
  • コメリ
  • ナフコ
  • ビバホーム
  • 島忠ホームズ
  • ダイユーエイト
  • ジョイフル本田
  • ケーヨーデイツー

家電量販店

  • ヤマダ電機
  • エディオン
  • ヨドバシカメラ
  • ケーズデンキ
  • ビックカメラ
  • Joshin
  • コジマ
  • ノジマ
  • ベスト電器

飲食店

【カフェ】

  • スターバックス
  • コメダ珈琲
  • むさしの森珈琲

【ファストフード】

  • マクドナルド
  • すき家
  • なか卯
  • FRESHNESS BURGER
  • 天丼てんや

【ファミレス】

  • ガスト
  • ステーキガスト
  • から好し
  • ココス
  • バーミヤン
  • ロイヤルホスト
  • ジョナサン華屋与兵衛
  • 夢庵
  • グラッチェガーデンズ
  • ビッグボーイ
  • ジョリーパスタ
  • 藍屋

【居酒屋】

  • 鳥貴族
  • 魚民
  • 磯丸水産
  • 塚田農場
  • 笑笑
  • 土間土間
  • かまどか
  • やきとりセンター
  • 鳥良

【食事処】

  • ステーキ宮
  • はま寿司
  • しゃぶ葉
  • かっぱ寿司
  • 牛角
  • 温野菜

吉野家ではクレジットカードが使えないのですが、ほとんどの電子決済、スマホ決済は可能です。

百貨店・モール

  • 三越
  • 伊勢丹
  • 高島屋
  • イトーヨーカドー
  • イオンモール
  • 三井アウトレットパーク

その他

  • ユニクロ
  • ZARA
  • 無印良品
  • ブックオフ
  • 東京都個人タクシー協同組合

ネットショップ・ネットモール

  • 楽天市場
  • Amazon
  • ヤフーショッピング
  • PayPayモール
  • メルカリ
  • ビックカメラ.com
  • ZOZOTOWN
  • ヨドバシ.com
  • ユニクロ公式オンラインストア

個人が営業する小さな店舗ではアメックスが使えないところが多い?

地方の個人商店や個人が営業する飲食店などでは、アメックスが使えない場合がある、ともよく言われます。古くから営業していて大昔に入れたクレジットカードの決済端末をいまだに使っているお店では、アメックスが使えないケースも実際にはあります。

ですがここ数年で、カード決済もできるスマホ決済端末は、無料で導入でき、月額の利用料もかからないことから個人店にも急速に普及しています。代表的なところでいいますと、STORES 決済(旧コイニー)、Airペイ(エアペイ)、楽天ペイ、Square(スクエア)などがそれにあたります。

どのサービスもアメックスのお店側の手数料負担は、Visa・Mastercardと同じパーセントです。(JCBやダイナースは少し高いところが多い)

ですから、今でもアメックスが使える個人店はたくさんありますし、これからますます「アメックスが使えない個人店」は少なくなっていくでしょう。

アメックスはスマホをかざすだけの非接触型決済は使えるの?

アメックスが使えるところは多いですが、コンビニやスーパーで買い物するのにいちいちクレジットカードを出すのは面倒ですよね。

そこで、お店の機械にスマホをかざすだけで支払いができる非接触型決済を使います。アメックスが使える非接触型決済は「QUICPay(クイックペイ)」「QUICPay+(クイックペイプラス)」です。

QUICPayは、このマークのあるところで使えます。支払いのときには「クイックペイで」と伝えて、機械にスマホをかざすだけで支払えます。

QUICPayが使える店舗は全国に121万カ所以上あって、現在も拡大中です。

しかも、QUICPayで支払ってもアメックスで支払うのと同じようにポイントが貯まるので、ポイントについても分かりやすいです。

ただ、このQUICPayが使えるのは、Appleのスマートフォン、スマートウォッチに搭載されているApple Payのみです

iPhoneは7以降、Apple WatchはSeries 2以降で使えます。

以前はAndroidでもアメックスでQUICPayが使える「AMEX QUICPay」がありましたが、2019年2月末に終了しました。

AndroidのGoogle Payにカードを登録できますが、利用できるのはオンラインのみです。非接触決済のQUICPayは利用できません。

アメックスはQRコード決済でも使えるの?

スマートフォンがiPhoneでもAndroidでも関係なく使えるのがQRコード決済です。

アメックスはQRコードに登録しても使えます。以前は、QRコード決済に何一つ紐付けられなかったのですが、使えるQRコード決済も増えてきて、アメックスはますます使いやすくなってきました。

QUICPayでアメックスが使えないAndroid端末の方は、QRコード決済のどれかにアメックスを登録しておけば、ちょっとした支払いにアメックスのカードを出さずに支払いができるので便利ですね。

QRコード決済の種類 アメックスの利用 使えるカードと還元率
PayPay 登録可能カードはVisa、Mastercard、JCB(ヤフーカードのみ)
PayPay残高支払いで「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」の場合、アメックス利用可能
楽天ペイ 楽天カード以外はチャージ時のポイント還元なし
LINE Pay × スマホ決済ではVisa LINE Payクレジットカードのみ可
LINEストアでスタンプ購入など、LINEサービスの支払いではアメックス利用可
d払い ポイント還元率d払い0.5%+アメックス0.5% 合計1%
au PAY ポイント還元率au Pay0.5%+アメックス0.5% 合計1%

アメックスは、PayPayに直では紐付けられませんが、楽天ペイ、d払い、au PAYと連携できます。d払い、au PAYは、ドコモ・auの通信回線を使っていなくても利用できます。

QRコード決済もQUICPayも使えない場合は?

アメックスの使えるお店は多く、アメックスとQUICPay、アメックスとQRコード決済を紐付ければスピーディに支払えます。それでも、QUICPayやQRコード決済も使えず、クレジットカードは使えるけど、Visa、Mastercardのみしか使えないお店がわずかながら存在します。

そんな場合は、VisaもしくはMastercardのクレジットカードを1枚作ればいい。

となるのですが、クレジットカーでが増えると銀行の引き落としなど管理がめんどくさい、アメックスにすべて集約したい、という方におすすめのカードがあります。

アメックス+au PAY プリペイドカードの組み合わせが便利

au PAY プリペイドカード

それは「au PAY プリペイドカード」(旧au WALLET プリペイドカード)です。

ここで紹介しているのは先払いのプリペイドカードで、後払いのクレジットカードである「au PAY カード」とは名前が似ていますが違うものですので気をつけてください。

Mastercardの国際ブランドがついていますので、プリペイドカードですがコストコでも使えます。

つまり、アメックスは使えないけれど、Visa・Mastercardなら使えるよ、というお店で支払いができるようになります。

アメックスからau PAY プリペイドカードにチャージをすれば、チャージ分の支払いもアメックスの支払い1本にまとめることができます。

au PAY プリペイドカード
種類 プリペイドカード
国際ブランド Mastercard
年会費 無料
チャージ上限 25万円
申込条件 じぶん銀行の口座もしくはau回線の契約が必要
ポイントの種類 Pontaポイント
ポイント還元率 0.5~1%

アメックスからau PAY プリペイドカードにチャージした残高は、先ほど紹介したQRコード決済のau PAYと共通です。

au PAYでもau PAY プリペイドカードのどちらでも使うことができます。またau Payは、楽天ペイ加盟店でも使えますので、使えるお店は多いです。

アメックスを含むクレジットカードからau PAY プリペイドカードへは月に5万円がチャージできる上限です。

アメックスからau PAY プリペイドカードにチャージして支払いをした場合のポイント還元は、アメックスは通常の1%の半分の0.5%、au PAY プリペイドカードはPontaポイントが0.5%(特約店は1%)です。

アメックスのポイントをマイルに交換したい方にとっては、アメックス側の還元率が低くなってしまいますが、その分使いやすいPontaポイントがもらえて、合計の還元率でいえば1%以上になるので、ポイント還元率も悪くはない。

auの通信回線を使っていない方が au PAY プリペイドカードを発行するには、「じぶん銀行」に口座を開設する必要があります。

ちょっと手間がかかりますが口座開設は無料ですし、一度作ってしまえば、アメックスとMastercardの2枚持ちのオールマイティでありながら、お金の管理もしやすいのでおすすめです。

アメックスからチャージできるプリペイドカードは他に、IDAREB/43があります。ただし、au PAY プリペイドカードと違って決済時のポイント付与はありません。

アメックスは使いやすい便利なカード

アメックスはラグジュアリーなホテルや高級ブティック、一流の飲食店で利用しても恥ずかしくないステータスを備えていながら、日本国内の一般的なお店のほとんどで使えます。

さらにここで紹介したQRコード決済、QUICPayを使えばコンビニやスーパー、ドラッグストアなどでもスマートに支払えますし、au PAY プリペイドカードを作ればMastercardとして支払えます。

アメックスは、「使えるお店が少ない」なんてことはありません。海外旅行で使うカードのイメージが強いですが、国内での日常使いでも安心して使えるカードです。

2020年12月14日 作成
2023年11月18日更新


メルマガ皆さんは「ポイント還元率が高いから」「ポイントやキャッシュバックなどのキャンペーンが良かったので」「友人知人が使っているから」といった理由でカードを選ばれることが多いと思います。お得ばかりを追い求めてカードを作り続けるとたいていポイントが分散してしまいます。それは入口にフォーカスしているからです。

入口=どこで使うか、出口=カードになにを求めるか、決済金額=一年にどれくらい使うか。
この3つの要素が揃って、はじめて有効なクレジットカードを選ぶことができます。大事なことは最終的にクレジットカードに求めるものを明確にすることです。つまり出口を決めることから始まります。当サイトでは「出口から逆算して決済金額で最適化する」ことを提案します。

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